川崎、静岡で 朝鮮学校差別是正で議会に要請
川崎民族教育推進協議会の金三浩会長、河永福副会長、神奈川朝鮮中高級学校の゙光勲校長ら8人の代表が5月20日、川崎市議会に対し、日本弁護士連合会(日弁連)が日本政府に朝鮮学校への差別制度の是正を求めた勧告の実現に向け尽力するよう要請した。
金会長は、日本政府の民族教育に対する差別政策を「重大な人権侵害」と指摘した日弁連の勧告内容について言及し、朝鮮学校生の国立大受験資格を認め、朝鮮学校に日本の私立学校と同等以上の助成金を支給するよう、関係当局との活動での尽力を求めた。
代表らから要請文を受け取った川崎市議会の原修一議長は、問題解決に向け積極的に取り組む姿勢を示した。
代表一行は、庁舎内の各政党議員室にも訪れそれぞれ要請文を手渡し、庁舎内の記者クラブで記者会見を行った。
川崎民族教育推進協議会は96年2月、総聯川崎支部と南武支部管下の活動家と同胞たちによって結成された。川崎市立看護短期大学に朝高生の受験資格を認めさせるなど、朝鮮学校の処遇改善のための運動で成果を上げてきた。
一方、静岡県民族教育対策委員会は5月6日、静岡県議会に、日弁連勧告の実現に向けた協力を要請した。
静岡県本部の趙貴連副委員長、静岡朝鮮初中級学校の金亜哲校長、同校教育会の安海元副会長ら代表一行は、民族教育の権利を尊重し、これを法的に保障することを日本政府に求めた勧告の内容を説明。県でもこれに対応した措置を取るよう求めた。
県議会の川口久一議長は、国際化時代のこんにち、在日朝鮮人の民族教育に対する差別は是正されるべきだとして、前向きな姿勢で検討すると答えた。