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社会人ラグビー選手権大会・学生バレーボール選手権大会


 9月9日に迎える共和国創建50周年に際し、9、10日に第13回在日本朝鮮人ラグビー選手権大会が岡山で、16、17日には在日朝鮮中高級学校バレーボール選手権大会が兵庫でそれぞれ行われ、実力伯仲の好ゲームが展開された。

 

ラグビー

大阪が7連覇

 岡山県美作ラグビー場で行われたラグビー選手権大会には、総聯東京、大阪、兵庫、京都、愛知、福岡、朝鮮大学校A、Bの8チームが参加。昨年度大会の成績によって1、2部に分かれ、トーナメント方式で競技を行い、総聯大阪が7年連続優勝の快挙を遂げた。

 東京、大阪、愛知、朝大Aの4チームが出場した1部では、初日に東京を68−5で破った大阪と、愛知を98−7で下した朝大Aが決勝に進んだ。過去、圧倒的な実力差で優勝してきた大阪だが、今回の決勝は緊迫した大接戦となった。

 第2、3回大会以来、優勝を逃している朝大は、「打倒大阪」を目標に、対外試合などを重ねめきめきと力をつけてきた。「東京、大阪など各朝高で有能な選手を育ててくれるので、朝大の水準もどんどん上がっている。今年は大阪に負けない良いチームに仕上がった」(全源治監督・ラグビー協会会長)。

 決勝戦は前半4分、大阪がペナルティーキックで3点を先取。しかし、怯むことなく果敢に攻め入る朝大は15分にトライを決め逆転。20分にトライを返されるが、10分後に再度トライを決めて、12−10のリードで前半を折り返した。

 大阪は決勝を前に主力メンバーが数人抜けるという悪条件だったが、後半に入り底力を発揮。力強く多彩な攻撃で得点を重ね、12分には27−12まで朝大を引き離した。最後まであきらめずに食らい付く朝大は、23分と30分にそれぞれトライとゴールを決め、27−26まで詰め寄るが一歩及ばず、大阪が1点を守りきり7連覇を果たした。

 大阪の呉成一監督(38)は「中央大会の水準が確実に向上していることを実感したのは事実だが、すべてのチームが『現代ラグビー』の技術をもっと積極的に導入すべきだと思う。今年も日本の全国大会で良い成績を残せるよう頑張りたい」と話していた。

 3位には愛知を40−35で下した東京が入った。なお2部では、兵庫、朝大Bをそれぞれ破った京都と福岡が決勝を競い、36−24で勝利した京都が優勝。来年度大会の1部進出を決めた。

 

バレーボール

滋賀朝中男子、創部2年で初V

 兵庫県立総合体育館で行われた中高級学校バレーボール選手権大会には各地から30チーム、350余人の選手が参加。総聯兵庫県本部の崔寿龍委員長をはじめ父母や同胞らも応援に駆け付けた。

 5チームが参加した中級部男子部門では創部2年目の滋賀朝中が初優勝。18チームが出場した女子部門では中大阪が2年ぶり2度目の優勝を手にした。高級部男子部門では神戸朝高が3年連続四度目の、女子部門では大阪朝高が2年ぶり4度目の優勝を決めた。

 今大会で最も注目を集めたのは中級部男子部門の競技。とくに滋賀、徳山、和歌山など小規模校の健闘が目を引いた。

 競技はリーグ戦で行われた。初日、和歌山が西播を、徳山が尼崎をそれぞれ破る活躍を見せ、滋賀も着実に2勝をあげた。滋賀と徳山は2日目にも、それぞれ第3セットまでもつれる接戦を勝ち抜き、ともに3勝し並んでトップに。セット数の得失差で滋賀が初優勝に輝いた。3位には和歌山が入った。

 滋賀朝中は昨年4月に創部されたばかり。「はじめはルールすら知らなかった生徒たちだったが、この1年間は休みを返上してバレーに打ち込んだ」(金永柱監督、29)

 初めて参加した昨年の選手権大会は全敗。その悔しさをバネに、コーチと選手らは休日には日本学校との練習試合を組んで、経験を積みながら力を伸ばしてきた。その結果、昨年9月の学生中央体育大会では2勝し、10月には日本の滋賀市新人戦で3位に入賞した。とくに同大会の開会式では韓明宇選手(当時2年生)が、日本の公式戦で初めて朝鮮語で選手宣誓し注目を集めた。こうした中での成果は選手たちにとって大きな自信となった。

 「今回の選手権では必ず優勝できる自信があった」と金善弘主将が語るように選手らは、全試合で練習の成果を余すことなく発揮し、初優勝を手にした。

 コーチを取り囲み喜びを体いっぱいに表現していた選手らは、「9月の中央大会でも必ず優勝しよう」と新たな抱負に満ちていた。