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同胞障害者家族のネットワーク「ムジゲ会」/チャリティーで初の全国交流


 チャリティーコンサートには、心身障害児を抱える同胞父母らのネットワーク、ムジゲ会の家族ら約80人が全国各地から招待された。

 ただ収益金を寄付するのではなく、何かもっといいチャリティーの方法がないかと考えた実行委員会では、全国30余家族にのぼるムジゲ会の会員らが一堂に介する機会を持ったことがないと聞き、この機会に交流の機会を設けることにしたのだ。またコンサートを通じて同胞社会にムジゲ会の活動、同胞障害者の存在を広く知らせるため、舞台上では手紙の朗読やビデオによる子供たちの紹介も行った。

 コンサート終了後、宿泊先のホテルではムジゲ会初の全国交流会が開かれた。自己紹介に始まり、わが子への思い、子供を取り巻く福祉、医療、就学や就職、そして同胞社会特有の問題…。数々の提案や意見交換は夜が明けるまで尽きることがなかった。

 翌日は、青商会会員らと共にディズニーランドで楽しい1日を過ごした。この2日間、ムジゲ会の賛助会員とともに、ボランティアを希望した朝鮮大学校師範教育学部師範科2年生の女子学生6人がサポートをした。

 70万人に1人の難病を抱える姜仁愛ちゃん(6)のオモニ、崔玉貴さん(36、下関市)は、「同胞社会の中で、今まであまり日の目を見ることがなかった障害児に、青商会が目を向けてくれたことが本当にうれしい」と語る。朴東煥さん(49、福山市)は「東京に来て、ムジゲ会の活発な活動ぶりに驚いた。ムジゲ会が頑張っているから青商会も目を向けてくれたと思う」と話す。知的障害を持つ朴さんの長女、順○さん(○はさんずいへんに美、23)も、ボランティアの学生たちと過ごした2日間がとても楽しかったようで、涙で別れを惜しんでいた。

 東京青商会の金正俊幹事(39)は「自分が持っていた同情的なイメージと違い、子供たちもアボジもオモニも、みんな明るくて驚いた。来てよかった」と話していた。