一橋大学で講演会/朝高卒業生の大学受験資格問題
外国人学校卒業生の大学入学資格問題に関する講演会「大学における民族という厚い壁」が4月28日、東京・国立市の一橋大学で行われ、学生と市民ら50余人が参加。同大教授で「外国人学校卒業生の国立大学入学資格を考える国立大学教員の会」代表の田中宏氏が講演した。昨秋に結成された「外国人学校卒業者の国立大学入学資格を求める一橋大生の会」が主催したもの。
田中氏は、日本の学校教育法は大学の入学資格に関し、教授会の審議を経て学長が認めるものと定めているにも関わらず、国立大学は文部省の「指導」に従い、教授会で審議も行わずに外国人学校生の受験を拒否していると批判。「国立大学が唱える国際化の中身が問われている。日本社会が戦後、朝鮮人が朝鮮人として生きて行けるよう努めていたなら、こうした問題は起こり得なかった」と指摘し、一日も早く大学の門戸を開くべきだと語った。
一橋大学では昨年10月、同大学への入学を志望していた朝高生の受験を拒否した経緯がある。「求める会」では大学当局に対し、独自の判断で入学資格を認めるよう求めて署名運動を行っている。現在までに約800人の署名を集めており、13日には大学に提出する予定だ。