視点
「日本がこの問題(食糧支援問題)と日本人拉致疑惑を関連付けていることに賛成しない。私は朝鮮戦争に潜水艦部隊として参加したが、戦争で同僚の米兵が6万人死亡したにもかかわらず、米国は食糧支援を行っている」(東京新聞14日付)。訪日したカーター元米大統領が東京の記者会見で語った言葉だ。
カーター氏は、米国からの食糧支援は規模的には十分とは言えないが、日本よりはましだと、日本政府が「拉致疑惑」と切り離して積極的に食糧支援を行うよう促した。そして自らが理事長を務めるカーター・センターから間もなく専門家が訪朝し、食糧増産協力のための調査を行うことも明らかにした。
日本政府は食糧支援に消極的なだけでなく、再開に合意した朝・日国交正常化交渉も「拉致疑惑」などの前提条件を再び持ち出して開こうとしていない。
日本政府とは対照的に非政府組織AFMや日本国際ボランティアセンターと日本キリスト教協議会などの団体は最近、常任幹事会や緊急連絡会を開いて、日本政府に対して迅速な支援を履行するよう引き続き訴えていくことや、今年も人道主義的立場から食糧支援を行うことなどで合意した。
政治と人道問題を絡める日本政府とは異なり、民間のこのような支援は経済再生を目指す朝鮮人民を励ましている。(喜)