国連軍司令部の解体を/駐国連共和国代表部が公報
国連駐在共和国常任代表部は9日、南朝鮮の国連軍司令部の解体を求める公報を発表し、11日に国連安全保障理事会公式文献S/1998/210号として配布した。その要旨は次の通り。
朝鮮半島の平和と安全を保障するためには、南朝鮮に対する外勢の占領と干渉を終わらせる問題が優先的に解決されなければならない。これに当たり、冷戦の遺物である国連軍司令部が大きな障害となっている。 国連軍司令部は米国の強権と冷戦の産物である。
安保理決議84は米国の強権の産物である。米国が国連軍司令部を作った法的根拠とする1950年7月7日の安保理決議サ鰍ヘ、一つの常任理事国が参加せずに採択されたことで法的効力を失っている。
それは、安保理決議84が、手続上の問題を除いたすべての問題は常任理事国の一致同意の下、7ヵ国の支持を得なければならないと規定した国連憲章27条3項に反するためだ。当時、常任理事国のソ連が会議に参加しなかったので、一致同意とはならない。
国連軍司令部は米国が組織した冷戦の産物である。米国が利用した安保理決議サ鰍ノ国連軍司令部の組織を規定した条項はなく、単に国連加盟国が提供する兵力を米国指揮下の連合司令部が使うよう勧告しただけである。国連事務総長は94年6月24日、共和国外交部長に送った書簡で、国連軍司令部は安保理管轄下の補助機関としてではなく、米国が組織したものだと明らかにした。
国連軍司令部に米軍以外の国の軍隊はない。国連軍に派遣された他国の軍隊は53年10月から57年7月までにすべて撤収した。これは、南朝鮮には米軍司令部のみがあり、国連軍司令部は米軍司令部に国連の帽子をかぶせるのに利用されたことを立証している。
国連軍司令部は解体されなければならない。
94年に共和国と米国が朝米基本合意文を通じ、朝鮮半島の非核化、平和と安全のために共同で努力することを公約し、現在、朝鮮半島の停戦状態は朝米軍部によって維持されている。国連軍司令部を解体できる条件は十分に整った。
国連軍司令部は米国が組織したものであり、共和国と米国は朝鮮停戦協定の実際的な当事者だ。米国は93年6月11日の朝米共同声明と94年10月21日の朝米基本合意文を通じ、朝鮮半島の平和と安全保障に対する責任を認めた。
米国が国連軍司令部を置き続けることは、朝鮮半島の平和保障や米軍撤収に関心がなく、共和国を圧殺することに国連の名前を利用しようということとしか見ることはできない。
安保理が一つの常任理事国の参加なしに採択した決議は、国連憲章27条3項に違反するため法的効力を失っており、なおかつ、安保理が朝鮮問題を理事会の議定から削除したということは、その案件下で採択された決議がもはや国連軍司令部維持の口実や基礎にはなれないということを示している。(朝鮮通信)