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時事・解説//明らかにされた怪文書策動の内幕


 最近、祖国と総聯組織、民族教育を誹ぼう中傷する怪文書がばらまかれているが、これが南朝鮮の「国家安全企画部」(安企部)が裏ですべて企画演出し、堕落した変節者たちを使って行っている謀略であることがこのほど、複数の同胞の通報によって明らかになった。主に東京で出回っている怪文書は、「在日朝鮮人子弟の民族教育を考える懇談会」と称する幽霊団体が出している。大阪や兵庫などでも様々な名による怪文書がまかれているが、在日同胞の間ではこの卑劣な行為を糾弾する声が、日増しに高まっている。

 

「懇談会」は幽霊団体/安企部が裏で企画、演出

差出人も住所も不明/私書箱に現れた男

 反共和国、反総聯の内容で一貫されている一連の怪文書は、いずれも「在日朝鮮人子弟の民族教育を考える懇談会」など、それらしい名前の団体が差出人になっており、総聯内部の「反体制派」がつくったように見せかけられている。

 しかし、それらの団体は代表者の氏名や住所、組織の概要などは一切明らかにされておらず、名ばかりの幽霊団体なのだ。

 さらに、こうした策動が南朝鮮「安企部」による工作であることも明白だ。

 最近、複数の同胞から寄せられた情報などにより、その実体の一端が明らかになった。

 「懇談会」は東京中央郵便局の私書箱を連絡場所として、昨年の10月から最近まで3回にわたり民族教育を中傷する怪文書を多くの同胞に一方的に郵送している。

 その私書箱の利用者について関心を寄せていたところ、複数の同胞から、この私書箱設置場所に頻繁に出入りする男の情報を得た。念のため去る2月16日に確認に出向いたところ、午後12時30分ごろ、案の定、当の男が現れ、例の私書箱から郵便物を取り出すなどした。

 この男について調べて見ると、名は尹煕甲と言い、通名では平沼。または尹高雄とも呼ばれている人物であることが分かった。彼を知る同胞らは一致して、尹は「安企部」の協力者だと言うくらい、「安企部」と密接な関係を持っている。

 尹は去る2月25日にも同じ場所に現れており、その私書箱の契約者もしくは管理者であることはほぼ間違いない。

 同胞らの話によると尹は昨年5月ごろから、「ウリハッキョの教科書を提供してほしい」との話しを同窓生や先輩、後輩らに持ちかけていたという。

 尹を良く知る人々は、彼に「民族教育について論じる資格はない」と話す。

 尹は現在、不動産ブローカーなどをしながら暮らしているとされるが、何をしているか分からない「全く得体の知れない男」というのが、同胞社会での一致した見方だ。さらに、個人で怪文書を印刷して郵送する資金力があるとも思えないという点でも同様だ。

 

大使館員と頻繁に会う/公安関係者とも接触

 尹がかなり以前から、駐日南朝鮮大使館を本拠にする「安企部」要員の協力者、手先に身を落としていたことは、一部の人々には良く知られた事実だ。

 尹は一時、「安企部」要員のあっせんで、南朝鮮から日本に来る人々が「留学ビザ」を取得するのに利用している新宿の「日本語学校」で理事長をしていたことがある。

 当時、この「学校」で校長をしていたのは全富億という人物だ。彼は、「安企部」が「統一連盟」などの謀略団体をでっち上げ、総聯瓦解工作を強行するたびに、「安企部」の指示のもとに謀略団体に名を連ね、暗躍しながら、民団中央の幹部にまでなった男だ。

 尹は全富億にくっつき「安企部」の手先となっていたが、数年前からは南朝鮮大使館の1等書記官で「安企部」要員の金璋浩の配下となり、情報収集やいわゆる「故郷訪問」策動を請け負ってきた。

 当時、尹煕甲が、「外交ナンバー」の車を乗り回している金璋浩と頻繁に会っている姿を、複数の同胞が目撃している。

 尹煕甲は金璋浩の命を受けて、同窓生や先輩、後輩の間をまわって「情報」を掻き集め提供しては、その代価として金銭を受け取っていたとされる。

 目撃者の話によると、「安企部」要員にへつらいながら、時には「この情報は高いぞ」「俺が工作して、今度は○○○を故郷訪問させる」などとしながら、「報酬」の値を吊り上げようとしていたという。

 また尹は、日本の公安調査庁の自称「太田」をはじめ、情報機関の関係者らとも頻繁に接触し、金銭と引き換えに「情報」を提供していたとされ、いわば「韓」日にまたがる卑劣なスパイと言えよう。

 

民族教育を誹謗中傷/「許せぬ卑劣な行為」同胞の非難の的

 一連の怪文書は、民族教育の現・元関係者と学父母らの名をかたり、民族教育を誹ぼう中傷し、さらに民族教育の歴史を故意にねじ曲げ、その過去の業績までも否定している。

 こうした策動の後ろでうごめく怪しげな人脈を見れば、これが同胞の中に不信を助長し、民族教育事業を破たんさせようと画策する「安企部」の謀略であることは疑う余地がない。

 幽霊団体の正体は、「安企部」が以前に、日本に派遣した要員で作った「怪手紙執筆集団」であり、言わばこうした団体は南朝鮮の駐日大使館や領事館の中にあると言うべきだろう。

 「安企部」が総聯を瓦解させるために「怪文書」、「怪手紙」謀略を強行したことは、一度や二度ではない。

 一時は「朝民連」や「統一連盟」などの謀略団体をでっち上げ、謀略新聞をばらまいたこともある。またある時は総聯活動家の名をかたり、「手書きの手紙」を大々的にばらまきもした。しかし、その度に実体があらいざらい暴露され、同胞の糾弾の前に、何の「効果」も上げられなかった。

 最近では、南朝鮮での「大統領選挙」期間中に流れた、「金大中が共和国から資金援助を受けていた」との情報が、「安企部」によるでっち上げだったことが暴露され、幹部が逮捕されている。

 こうした謀略は「安企部」の常套手段であり、今度の怪文書策動も同様だ。

 日本社会における民族教育への理解は日毎に深まっており、その正当性が客観的な見地からも実証されている。そうした成果は、父母らを中心とした同胞らによる団結した運動と、困難な状況のもとでも教育の発展に心血を注いできた教職員や学校関係者の努力によって得られたものだ。

 「安企部」の卑劣な謀略策動では、総聯や在日同胞社会を瓦解させることも、民族教育を傷付けることもできない。

 このような策動は民族の和解と団結、統一へと向かう大勢に逆行するばかりでなく、民族教育に対する挑戦行為であり、その卑劣な手法に父母や在日同胞は強く憤激している。

 「安企部」は、このように稚拙な企みで何かを得ようとするのは愚かなことであり、必ず失敗すると悟り、反総聯策動をやめるべきだ。また、これまでの変節者の末路が明らかに見せているように、わずかな金のために、愛国愛族の道に背を向け、反民族、反同胞策動の手先に身を落とした者は、その汚名をそそぐことはできないだろう。