京都高校サッカー新人大会/京都朝高が初優勝
京都朝鮮中高級学校高級部サッカー部が15日、京都高校サッカー新人大会で初優勝した。決勝で、やはり初優勝を目指す城陽を延長戦の末に1―0で破り、頂点に立った。全国選手権の予選も含めて、同校が府大会で優勝したのは初めて。日本の公式戦では昨夏、東大阪朝鮮中級学校サッカー部が全国大会に初出場し1勝を上げて以来の快挙で、今回は「全国」にはつながらないものの、応援に駆けつけた同胞や関係者らは、「次は全国へ」と期待を高めている。
「次は全国へ」と期待高まる
本大会には、府下の75校が参加。4度目の出場となる京都朝高は予選リーグ(16ブロック)Dブロックで4戦全勝優勝し、32チーム間で競われる決勝リーグに進出した。
順調に勝ち進み迎えた準々決勝の相手は、立命館高校。多くの同胞や卒業生らが見守る中、2―0で圧勝し、準決勝では、この冬の全国選手権に出場した山城高校に1―0で競り勝ち、決勝進出を果たした。
決勝リーグ最終日の15日、連日マスコミで報道される京都朝高イレブンの快進撃に、同胞や父母らの関心も高まり、グラウンドには400余人が詰めかけ大声援を送った。
対戦相手の城陽が決勝に進出するのは、94年度の全国選手権府予選以来のこと。京都朝高の空中戦やカウンター攻撃に対し、城陽が速攻で反撃するなど、前半から息詰まる攻防戦が繰り広げられた。
後半、風下に立った京都朝高は城陽の波状攻撃から何本ものシュートを浴びながらも、GKの申鉄星選手が体を張った好セーブで得点を許さず、試合は延長戦へともつれ込んだ。
延長前半3分、見違えるほど動きが機敏になった京都朝高は、中盤からドリブルで突破したMF文峯聖選手からFW黄寿学選手にスルーパスが通り、黄選手が放ったシュートが見事、ゴールを割った。
京都朝高初優勝の知らせに、同胞らは大喜び。父母や卒業生はもちろん各界日本人士から、祝いの電話や電報、ファックスが相次いで届いたほか、京都市長からも祝電が寄せられた。
京都朝高は、3月26日から行われる京都招待サッカーに出場(上位3校)するほか、今後、府のサッカー協会をはじめ高体連が主催する様々な招待試合に参加することになる。
金裕主将の話
試合を重ねるごとにチームの雰囲気が高まり、それが優勝に結びついたと思う。メンバーも、それぞれが自分の力を信じ、チームの力を信じるようになった。今後は「全国」につながる大会で100%の力を発揮し、必ず優勝したい。
李相範指導員の話
勝因は、チームが一丸となれたこと。今年度最初の公式戦だったので、どのチームも今後を見据え、かなりの意気込みを持って出てきたと思う。その中で、培ってきたものを発揮し結果を出せたことは、選手にとっても自信につながるだろう。