共和国の政党、団体連合会議が南の政党、団体に送った手紙
18日に平壌で開かれた共和国政党、団体連合会議で採択され、南朝鮮の政党、団体に送られた手紙の内容は次のとおり。(朝鮮通信、中見出しは編集部)
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こんにち、祖国の統一問題解決で新たな転換的局面を開かなければならない重要な時期に、平壌で共和国政党、団体連合会議が開かれた。
われわれは連合会議で、醸し出された情勢に対処し、南北が団結して自主的に民族の出路を開いていくための対策を協議し、統一のために互いに力を合わせていこうとの願いから、南朝鮮の政党、団体にこの手紙を送る。
金泳三の残した後遺症
こんにち、われわれには南北関係を改善し祖国統一を実現するための道で、いつになく正しい決断と選択が求められている。
金正日総書記は、1日も早くこの地に富強繁栄する統一祖国を建設しようとの固い意志で、昨年8月に論文「偉大な領袖金日成同志の祖国統一遺訓を徹底的に貫徹しよう」を発表し、現在の南北関係を改善し、祖国統一を実現するうえで提起される諸般の問題に対する全面的な解答を与えた。
しかし、過去5年間、金泳三「政権」が敢行してきた事大売国と反共和国対決策動の後遺症によって、現在、南北関係の現状は依然として厳しい。同族に反対し外勢と結託する「国際共助体制」は、南北間の距離をいっそう広げ、「世界化」の名による売国排族の政治は、南朝鮮の経済すら国際金融の信託統治下に陥らせた。
無分別な戦争政策と際限なく繰り広げられる軍事的挑発は、こんにちの尖鋭な南北対決状態を極めて危険な段階に導いている。
外勢依存と反北対決は結局、南朝鮮を破局に追いやり、統一問題を台無しにし、金泳三「政権」自体にも悲惨な結果をもたらした。
政策の変化がカギ
朝鮮民族は現在、民族的団結と統一の明るい道を開いていくのか、そうでなければ過去のように最悪の状態にある南北関係を持続させるのかという岐路に立っている。
南北はどのようなことがあっても、過去の胸痛む対決の歴史を繰り返してはならない。
われわれは金正日総書記が昨年発表した論文で示したように、祖国統一3大原則と高麗民主連邦共和国創立方案、祖国統一のための全民族大団結10大綱領を内容とする祖国統一3大憲章を確固たる指針とし、統一と両立し得ない外勢依存と対決の道ではなく、南北がともに自主と団結の道に進まねばならない。
この道は南朝鮮で「政権」が交替し、「大統領」が変わるからといって自然に開かれるものではない。
問題解決のカギは、「政権」の交替ではなく政策の変化にあり、政党、団体がそれをどう推進させていくかにある。われわれはこうした立場から、南北関係で新たな転換的局面を整え、統一偉業を促進するための対策として、次のようないくつかの問題が解決されるべきだと主張する。
外勢依存排し自主的に
第1に、南朝鮮で自主、平和統一、民族大団結の祖国統一3大原則を尊重し、その理念に合致するよう外勢の支配と外勢依存を排撃し、自主的に民族の運命を切り開いていく用意を示さなければならない。
外勢によって耐え難い不幸と苦痛を強いられている朝鮮民族にとって、自主性を堅持することより死活的で緊要な問題はない。
朝鮮問題はあくまでも主体性、民族性の原則から出発しなければならず、祖国統一は外勢によってではなく朝鮮民族の主体的な力によって自主的に実現されなければならない。
外勢の介入と干渉で、民族の内部問題が彼らの嗜好に合わせて料理されれば、いつまで経っても南北改善は期待できず、外勢に依存しては南朝鮮が現在の境遇から抜け出せもしない。
われわれが帝国主義連合勢力の執拗な「経済制裁」と「封鎖」の中で、指導者の周りに一心団結して民族の尊厳を確固と守っていく秘訣は、唯一朝鮮人民の力を信じ、自主性を生命として守っていくことにある。
主席が示した最も合理的な高麗民主連邦共和国創立方案も自主の原則と思想で一貫している。
われわれは例え遅きに失した感はあっても、南朝鮮で事大と外勢依存によって南北関係を極度に荒廃させ、8・15以後、最大の「国恥」に追い込んだ「文民政権」の罪悪から教訓を得る時が来たと見る。
もし、こんにちに至っても同族を敵視し、外勢に依存し、「国際共助体制」に依拠して民族の内部問題を解決しようとするならば、北と南はいつまでたっても、同じ自主的な対話相手として互いに手を結ぶことはできないだろう。
同族を敵視しながら外勢と手を結ぶ「国際共助」を断固排撃し、北と南が共同で外勢の支配と干渉に対処しなければならない。
われわれは、南の政党、団体と各界人士が真に自主精神を持ち、民族の尊厳を大切に思い、民族自主の道を歩むことを強く求める。
反北対決から連北和解へ
第2に、南朝鮮で誤った反北対決政策を連北和解政策に変える勇断を下さなければならない。
わが国で同族同士の対決は限りない民族分裂の持続を意味し、それは危険な戦争の道につながっている。
冷戦が終結したこんにちに至ってまで、朝鮮半島が依然として対決の発火点となり、同族同士が互いに銃を構え合っているのは、実に心の痛むことだ。
南朝鮮で反共反北を追求してきた歴代執権者たちの悲惨な末路から教訓を得て、反北対決政策を連北和解政策に変えることをためらってはならない。
連北和解を阻害する制度的装置を至急除去しなければならない。
国の統一と民族的団結に相反し、民族と人権をじゅうりんする「国家保安法」と「安企部」を存続させていては、誰も統一について語ることができず、協力と交流について論じることもできず、ひいては南北が合意し、共同で宣布した「北南間の和解と不可侵および協力交流に関する合意書」も履行できないだろう。
われわれは、軍事ファッショ独裁も倒れ、「文民」ファッショ独裁も自らの運命を終えたこんにちこそ、過去50年もの間、国の統一を阻み、数多くの統一愛国人士を無残に殺した「国家保安法」と「安企部」を無条件でなくさなければならないと強く主張する。
南朝鮮の現政治家たちも、「国家保安法」と「安企部」によって、数え切れないほどの大きな被害を受け、そのつど無条件で撤廃されなければならないと主張してきた以上、なくせない根拠はない。
また、外勢から現代的軍備を引き入れ、共和国に反対し、大規模合同軍事演習を繰り広げる戦争騒動も即刻中止されなければならず軍備競争にひた走るようなこともしてはならない。
共存、共栄、共利図る
第3に、民族の出路をともに切り開くために、南北が共存、共栄、共利を積極的に図り、同族間で互いに合作し団結する用意をしなければならない。
南北は互いに相手の思想と制度、信仰を尊重し、統一のため、双方ともに利益となることを互いに偏見なく受け入れ、連帯し団結しなければならない。
われわれには民族大団結の指針となる立派な大綱がある。
われわれは、全民族大団結を実現するために生涯を捧げた金日成主席の高貴な愛国遺産である「祖国統一のための全民族大団結10大綱領」が、全民族を一つに固く団結させるうえで民族共同の基礎となると確信し、南朝鮮のすべての政党、団体がその実現のためにわれわれと歩調を合わせることを呼びかける。
幅広い対話の門戸開く
第4に、われわれは対話と協議が国の統一問題を自主的、平和的に解決するうえで基本方途になると認め、幅広い対話の門戸をつねに開いていることを改めて明白にしておく。
「文民」が閉ざした対話の門戸を開かなければ、南北が和解と団結の場に一歩も進むことができない。
南北はこんにちの冷えきった関係を改善し、1日も早く対話と協議の雰囲気を醸成しなければならない。
南北の政党、団体は、対話と協議の雰囲気を作るうえで当然、先導的な役割を果たさなければならない。
われわれはこのような趣旨から、今後、民族自主と大団結の原則で民族の出路をともに切り開くことを真に望むならば、南朝鮮の政党、団体をはじめ、誰とでも対話と協議を行う用意があると厳かに宣明する。