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視点


 20世紀最後の平和の祭典、五輪が長野で開かれている。開会式では平和の貴さと戦争の愚かさをとらえた演出が随所に見られた。地雷除去指導中に足を失った英国人が義足をつけ、聖火ランナーとして子供たちとともに会場内を走る姿は感動的だった。衛星放送で世界5大陸をつないだベートーベンの「歓喜の歌」の合唱も圧巻だった。

 だが、五輪会場が時には戦争の悲惨さを象徴する場になってしまう時もある。3年半に及ぶ内戦で破壊された1984年の五輪開催地、サラエボだ。数日前の朝日新聞に掲載された、骨組みがむき出しになったスケート場の写真は戦争の無意味さをストレートに訴えていた。このサラエボで、2010年の冬季五輪に向けた本格的な誘致活動が始まったという。平和を取り戻すための胎動だ。

 紛争や戦争のない平和な世界を築くための問題を話し合うセミナーが、1月30日から2月4日までオーストリアのザルツブルクで開かれた。国連関係者、政治家、学者らが集まった同セミナーでは、「人々の和解こそがカギ」などの意見が出された。

 朝鮮半島の分断を終わらせ、統一を実現するためにも南北間の対決状態を解消し、和解へと転換させる必要がある。私たちには金日成主席の統一遺訓がある。祖国統一3大原則、全民族大団結10大綱領、高麗民主連邦共和国創立方案の「統一3大憲章」だ。その実現こそが、朝鮮の平和と統一、ひいてはアジアと世界の平和につながる。(聖)