視点
「日本に行ったら両親の墓参りをし、2人の兄に会いたい。兄には私が子供をみな大学まで卒業させ立派に育てたことを話したい」
福島県出身の在朝日本人女性、ラ・オクヒさん(田キリ子、67、平壌在住)は出発に先立ち、平壌駐在本社記者にこう話した。37年ぶりの日本については、「浦島太郎の玉手箱の話のよう」とも語った。
ラさんを含む在朝日本人女性12人の故郷訪問団が1月27日から2月2日まで訪日した。昨秋に続く第2陣。近々第3陣も来るとの報道もある。ラさんは念願かない福島にある両親の墓参りをし、兄とも再会を果たした。朝・日友好のムードも高まっている。
27日の朝には連立3与党の代表が東京・千代田区の朝鮮会館を訪れ、朝鮮労働党中央委員会宛ての訪日招請状を伝えた。昨秋の連立3与党代表団の訪朝に続き、朝鮮労働党代表団の訪日が実現すれば、朝・日国交正常化交渉再開にも大きなはずみとなろう。
明日4日は立春。春の訪れとともに、冬の雪が少しずつ解けていくように、朝・日関係もじわりじわりと進展しつつある。
1月26日の総聯中央委員会第17期第5回会議の報告でも、朝・日親善のための活動を大衆的に行い、関係改善に大きく寄与するよう同胞らに呼びかけている。
同胞ひとりひとりが隣人とのつきあいを大切にしていけば、小さな動きの積み重ねで朝・日改善にも大きく寄与できるだろう。(聖)