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兵庫県議会、外国人学校卒業生の大学受験資格と外国人学校への助成で意見書


 兵庫県議会が18日、首相、法相、外相、蔵相、文相、自治相にあてた「外国人学校卒業生の大学受験資格と外国人学校への助成に関する意見書」を採択した。

 意見書は、外国人学校の卒業生は高等学校と同等程度の教育を受け、十分な学力を有する場合でも大学受験資格がないとされており、在日外国人の大学教育を受ける権利が十分に保障されていないと指摘。また、外国人学校が学校教育法上のいわゆる1条校ではなく、「各種学校」として位置付けられていることから、外国人学校に対する国の助成もなされていないと強調した。そして、政府が、高等学校と同等程度の教育課程を有する外国人学校の卒業生には大学の受験資格を認めるとともに、外国人学校に対する助成の充実を図るよう強く希望した。

 意見書採択は、兵庫県外国人学校協議会(兵庫朝鮮学園をはじめ7学校法人。会長=林同春・神戸華僑総会会長、事務局長=朴成必・兵庫県教育会総務部長)が11月30日、県議会議長に対して行った請願を受けたもの。

 同協議会は、阪神・淡路大震災でいくつかの外国人学校が被災したのをきっかけに、助成の獲得や地域の国際化への貢献で協力し合おうと、95年7月に結成。これまで日本学校も交えての生徒間交流や、外国人学校の処遇改善を求める活動を行ってきた。

 最近では、6月に東京で首相と文相あてに要望書を提出し、8月にはジュネーブで開かれた国連人権小委員会・差別防止少数者保護小委員会で発言するなど、活動範囲を広げている。

 9月には国連での活動に関する報告会を開き、県私学振興議員連盟の求めに応じてレクチャーも行った。協議会の訴えに共感した同連盟は11月、知事に対し、外国人学校卒業生の大学入学資格についての要望書を提出。県議会内での理解も広がっていった。

 なお都道府県議会での同様の動きとしては、静岡県議会が7月に、首相、文相、自治相に対し、大学受験資格認定に関する意見書を提出した例がある。