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視点


 今年もあますところ2週間足らず。日本では「和歌山毒物混入事件」が年間トップニュースと目されている。世の中、明るい話題を探す方がむずかしくなっている。

 在日同胞社会でも様々な出来事があった。5月の総聯第18回全体大会では民族性を固守し同胞社会における民族大団結を達成し、経済、生活・権利擁護を進めていく方針が打ち出された。日弁連の勧告など民族教育権利擁護問題でも前進があった。大阪朝高の白永鉄選手がボクシングで「全国」を制覇するなど、スポーツ界でも躍進が目立った。

 もちろん明るい話題ばかりではない。底なしの不況は同胞たちの商売にも少なからぬ影響を与えている。また、共和国が初の人工衛星を打ち上げた直後から総聯、在日同胞に対する迫害、テロ行為が相次いだ。

 こうした時こそ同胞どうしの団結した力で苦境を乗り越えていくべきだと切に感じる。そう思う同胞が多いためか、記者が所属する分会の忘年会には昨年を上回る人々が参加した。同胞の経営する店を借り切った宴席には老若男女が一堂に会し、食べ、飲み、近況を語り合った。お米やごま油、洗剤など生活必需品が当たるビンゴゲーム、パターゴルフなど趣向を凝らした余興に参加者はおおいに沸いた。

 その年の苦労を忘れるために年末に催すのが忘年会。同胞どうしの忘年会でみな、「来年もがんばれる」という「元気の素」を得て帰途についた。(聖)