愛知・春日井市長が東春朝鮮初中級学校を訪問
愛知・春日井市の鵜飼一郎市長が11月22日、同市にある東春朝鮮初中級学校を訪問した。市長の訪問は、1946年11月の同校創立以来初めて。蟹江光正市議が同行した。
市長一行は校長室で教科書を見ながら民族教育について説明を受けた後、中級部の英語、初級部の国語、算数、日本語など5クラスの授業を参観した。また、偶然居合わせたオモニ会の活動の様子を見ながら、朝鮮学校の厳しい財政状況についての認識も深めた。同校オモニ会では学校支援活動の一環としてゴマ油やキムチを販売している。
同校生徒の保護者、学区管下の同胞らは、2月に日本弁護士連合会が朝鮮学校差別を是正するよう日本政府に勧告したのを受け、朝鮮学校の処遇改善を求める署名運動を展開した。10月28日には市に1万741人分の署名を提出。毎年支給されている「東春朝鮮初中級学校教育事業費」を大幅に増額し、さらには学校教育法上の「1条校」に準じた助成制度を適用するよう要請した。
市ではこれを受けて「教育事業費」を増額し、先日の台風7号の被害で大きなダメージを受けた部室の解体と体育器材保管用倉庫の改修費用の約3割を負担した。市長の同校訪問も、こうした学校、同胞側の働きかけに応えたものだ。