米軍の戦争瀬戸際策動に対処した朝鮮人民軍総参謀部スポークスマン声明
朝鮮人民軍総参謀部スポークスマンが2日、米帝侵略軍が情勢を戦争瀬戸際へと導いていることに対処して自らの立場を宣言するために発表した声明は次のとおり。(朝鮮通信、中見出しは編集部)
宣戦布告に等しい
最近、共和国を軍事的に抹殺しようする米国の侵略企図が危険ラインを超えている。
報道によると、南朝鮮を訪問したクリントン米大統領は前例になく、米帝侵略軍部隊の動員態勢と飛行隊の出撃準備状態まで最終的に点検し、共和国の核問題にかこつけて「米国は米国民と友邦を守るためにはどんなことでもする覚悟があり、能力もある」と述べた。
南朝鮮の執権者はこれに調子を合わせて、地下施設の査察に応じなければならないと主張しており、人工衛星打ち上げを弾道ミサイル発射と喧伝してきた日本反動もまたあがいている。
時を同じくして米国の強硬保守勢力は、共和国の地下施設に対する査察が実現しなければ、朝米基本合意文を破棄し、「断固たる対応」をすると暴言を吐いた。
これは本質において、共和国との戦争も辞さないとの宣戦布告に等しい。
「5027作戦計画」
とりわけ見過ごせないのは、最近、米軍部で「北朝鮮攻撃を想定した新たな戦争計画を完成している」との報道とともに、朝鮮戦争で惨敗したことに「復讐」するという、第2の朝鮮侵略戦争計画である「5027作戦計画」の内容が第3国の出版物にまで平然と公開されていることである。
われわれが第3国の出版物を通じて入手した「5027作戦計画」によると、北侵を狙った第2の朝鮮戦争は5段階に分けて強行されるという。
第1段階は「抑制」の段階で、誰それの行動を「抑制」するという口実のもと、南朝鮮と周辺地域に米軍武力を集結させ、共和国北半部の空中と海上、国境を封鎖するなど本格的な制裁を加える作戦段階だ。この段階の作戦は事実上、すでに施行されていると言ってよい。
第2段階は「武力化打撃」の段階で、膨大な野戦砲兵武力と飛行隊、巡航ミサイルで共和国北半部全域に対する長期的な空中打撃戦による「無力化」を狙った作戦段階である。
目下、米帝はこの段階の作戦のため、共和国周辺に飛行隊をはじめ海・空軍兵力を様々な形式と方法で隠密裏に集結させ、各種の訓練と演習を通じてその打撃方法を熟練させている。
第3段階は「地上攻撃作戦」段階で、共和国北半部の東西両海岸への大規模上陸作戦と空挺作戦、ヘリ陸戦作戦、特攻隊作戦を組み合わせた全面的な地上攻撃作戦で、平壌に対する包囲を実現し、清川江(平安北道)ラインまで「占領」する作戦段階である。
第4段階は「戦果拡大」の段階で、清川江以北の共和国北半部全域を「占領」し、第5段階は「終戦」段階で、「自由民主主義体制下の統一」を実現することになっている。
米帝はこの作戦計画の実現のため、米軍約54万5000人と南朝鮮軍約63万人、5〜7個の空母戦団、F117、F111ステルス戦闘爆撃機、B1、B2、B52の核搭載戦略爆撃機などハイテク装備と大型の打撃手段を投入するという。
この計画には、戦争を起こす方法が3種類設定されている。核問題と人権問題を口実に制裁を加える延長線上で打撃を加える方法、共和国の「核疑惑施設」に対する「外科手術式」の打撃を加える方法、情勢を引き続き緊張させてその悪化を口実に先制打撃を断行する方法など、全面戦争を誘発するようになっている。
最近では、統合参謀本部議長をはじめ米国防総省の幹部と米太平洋軍司令官、陸海空軍の構成軍司令官、1、3軍団長、米第7艦隊司令官、1、3海兵遠征部隊司令官をはじめ朝鮮戦線に投入される予定の軍司令官を南朝鮮全域に続々派遣して作戦計画の現実性を現地で検討する一方、「RSOI98」「98乙支フォーカスレンズ」「98フォールイーグル」などの合同軍事演習を通じて北侵戦争準備を進めている。
最近、米国がありもしない「地下核施設」問題と、人工衛星打ち上げによる「情勢悪化」説を喧伝しているのは、「5027作戦計画」にともない戦争を勃発させるための口実づくりに目的がある。
挑戦にはせん滅打撃
このように、米国が一時覆っていた「宥和」や「関与」のベールを脱ぎ捨てて「5027作戦計画」の実行に踏み切った理由は明白だ。孤立・圧殺戦略でも「改革」「開放」へと誘導する「宥和戦略」でも共和国の社会主義制度を崩すことができなくなると、ついに無分別に無謀な冒険の道へと進むことになったのである。
われわれの兵力は元々、社会主義制度の崩壊を企む米国の「宥和政策」に大きな期待をかけたことはなく、われわれが提案した軍部将官級会談にも応じなかった交戦相手である米国の行動を注視してきた。
今日の事態は、わが兵力の警戒心と革命的立場が完全に正しかったことを示している。
火を火でもって制するのはわが軍隊の気質であり、固有の対応方式である。米帝が無謀な作戦計画を持ち出すことで誰それの気概をくじこうとするのは愚かな妄想だ。
われわれには朝鮮式の作戦計画がある。「外科手術式」打撃や「先制打撃」などの選択権は米国だけのものではなく、その打撃方式も米国の独占物ではない。
朝鮮人民軍の打撃には限界がなく、その打撃を避ける場所はこの地球上にないことをしかと知るべきだ。
戦場においては、「5027作戦計画」の実行を主導する米帝侵略軍だけでなく、弾よけとして前に立つ南朝鮮と、後方で基地を提供し、使い走りをする日本なども打撃目標になる。
われわれは戦争を望まないが決して避けはせず、一度戦争が強要されればその機会を2度と逃さない。
米帝が「対話」と「協商」のベールを脱ぎ捨てて情勢を戦争の瀬戸際へと追いやっている重大な事態に対処し、わが兵力は米帝侵略軍の挑戦にせん滅的打撃で応えることを宣言する。