相次ぐ在日朝鮮人迫害で日本の市民らが集会
東京・府中市在住、在勤の日本市民ら50余人が11月16日、府中市内で、「在日朝鮮・韓国人に対する差別と迫害を許さず、人間の良心を失わないために」と題した集会を開いた。共和国の人工衛星打ち上げ後、相次いでいる在日朝鮮人への人権侵害行為を許せないとして、「私たちにできることを話し合おう」というもの。参加者は、活発な議論の末、@事件防止を求める陳情書を府中市議会に提出 A街頭で世論喚起のビラを配布――することを決めた。
集会では、日本の朝鮮侵略と植民地支配に関するビデオが上映され、総聯西東京本部の活動家らが今回起きている様々な事件について実態報告。続いて質疑応答、意見交換が行われた。総聯南部支部の同胞らも参加し、人権侵害の現状や事件の背景、本質などについて意見を述べた。
意見交換の際、私鉄勤務のある男性は「市民が今、真相究明を求める声を高めなければ、事件の真相は闇に葬られてしまう。良心ある人に訴えかけられる連帯運動が行えないだろうか」と発言。藤木徳雄さんは「簡単に扇動に惑わされるのは、迫害される側の立場に立ち自分自身の問題として考える力が足りないから。その力をつけるためにも、1人1人のつながりを大切にする交流を意識的に行っていく必要がある」と述べた。
ほかにも、国会の「ミサイル弾劾決議」撤回を求める意見広告や、歴史認識を共有するための学習会など、様々な提案が出された。
呼びかけ人の1人である松野哲二さん(会社員)は、「日本政府は、共和国の人工衛星をミサイルだとしてこれを新ガイドライン関連法案成立などの口実に悪用している。こうして民族排他主義をあおる日本政府の態度が、在日朝鮮人に対する人権侵害を生んでいる」と話す。そして、多くの人と共に考える場を設けようと集会を企画。思いを共にする同僚らと共に呼びかけ人40人を集めた。
松野さんは「事件は私たち1人1人に問題を投げかけている。今こそ市民が声を上げなくては」と言いながら、行動の大切さを繰り返し強調していた。