総聯と在日同胞に対する迫害を糾弾/東京で在日本朝鮮人中央大会
共和国の人工衛星打ち上げ後、日本社会で反共和国、反総聯の動きが広まり各地で朝鮮学校生徒と在日同胞に対する暴言、暴行、脅迫事件が相次ぐ中、「日本反動の総聯と在日同胞に対する弾圧、迫害策動を糾弾する在日本朝鮮人中央大会」が11日、東京・新宿区の日本青年館で行われた。総聯中央の許宗萬責任副議長をはじめ、関東地方の総聯活動家と同胞ら2000余人が参加。参加者らは一連の弾圧・迫害行為に対し、激しい民族的怒りをもって抗議し、日本反動勢力がいかに悪らつに策動しようとも、組織のまわりに固く団結し、同胞の生活と権利を守る運動を力強く推し進めていく決意を固めていた。大会では日本政府への要請団が選出され、同日午後、首相官邸を訪れ野中広務官房長官と会い、犯人逮捕と事件の真相究明、再発防止の対策を取るよう求めた。
大会では金泰煕副議長が報告し、共和国の人工衛星打ち上げと関連して、日本当局が不当な態度を取り続ける中、右翼勢力による総聯と在日同胞に対する迫害行為がかつてない深刻な段階に至っていると指摘した。
千葉朝鮮会館が放火され、羅勲・千葉支部副委員長が虐殺されるという凶悪犯罪が起きたのをはじめ、総聯中央会館と神奈川県本部会館への火炎瓶襲撃事件、朝鮮学校生徒に対する暴行・暴言事件が相次いでいると述べた。
そして一連の事件は、総聯組織破壊と在日同胞の迫害と弾圧を狙った許しがたい犯罪行為であり、民族的怒りをもって断固糾弾すると強調した。
さらに、日本当局が、共和国に対する一連の「制裁措置」を即時撤回し、千葉朝鮮会館で起きたような凶悪な事件はもちろん、総聯各機関に対する右翼勢力の暴力、朝鮮学校生徒に対する嫌がらせが再び起き ないよう断固たる措置を取るべきだとして、在日同胞は情勢が厳しい時ほど強く団結し、愛国愛族の旗じるしのもと、同胞の生活と権利を守る運動を力強く押し進めていこうと呼びかけた。
続いて、社民党の渕上貞夫幹事長、日本婦人会議の津和慶子議長、「千葉朝鮮総聯役員虐殺・放火事件調査委員会」の広瀬理夫弁護士があいさつ(要旨別項)。民主党の羽田孜幹事長からの支持と連帯のメッセージが紹介された。
また、総聯千葉県本部の徐昌武委員長、商工連の徐世教理事長、東京中高の朴英幸教員が発言した。
許し難い凶悪犯罪/社民党 渕上貞夫幹事長
全国各地で発生している多くの事件に対する在日朝鮮人の怒りと不安を考えると、いたたまれない思いだ。
一連の事件の根源には歴史的に作り上げられてきた朝鮮への差別意識がある。また、これらを意図的に煽り立てた報道は良心にもとる行為だ。
社民党はこれまで一貫して日朝国交正常化交渉の進展を望み、このような状況の中で、国交正常化の重要性を指摘してきた。今後も相互理解を深め共生できる社会をつくるため微力ながら奮闘していきたい。
歴史戻してはならない/日本婦人会議 津和慶子議長
日夜恐怖と不安の中で生活をしている在日朝鮮人の皆様に心からのお詫びの気持ちを伝えるとともに、本来このような集まりは日本人側が開くべきだと思っている。
日本社会の矛先が「社会的弱者」に暴力という形で向けられている。かつての関東大震災時での朝鮮人虐殺と戦後の相次ぐ弾圧事件を思い起こさずにはいられない。日本の歴史の歯車を逆戻りさせてはならない。
私たちは日朝女性の連帯を強め、草の根の友好運動を展開してきた。今後も日朝友好と国交正常化のため努力していきたい。
背景に敵視政策/「千葉朝鮮総聯役員虐殺・放火事件調査委員会」 広瀬理夫弁護士
さる10月23日、「千葉朝鮮総聯役員虐殺・放火事件調査委員会」を結成した。15日に朝鮮会館で起きた事件は、極悪な事件である。単なる刑事事件ではなく計画的で、用意周到であり訓練をうけた者の犯行だと思われ、よって、組織的なテロだと思わざるを得ない。事件について知るにつれ、このまま黙過してはならないとして同委員会を組織するに至った。こうした事件が起こる背景には根強い敵視政策がある。調査会をきっかけに県民にも幅広い理解を求めて行きたい。 (いずれも文責編集部)