修正補充された共和国社会主義憲法/「民主朝鮮」紙解説（下）

最高人民会議常任委員会

すべての国家機関を監督

　社会主義憲法では従来と違い、最高人民会議休会中の常設的な最高主権機関として最高人民会議常任委員会を組織し、国防部門を除く国家活動のすべての分野に対する指導、監督をはじめ、最高主権を統一的に行使するよう規定している。

　これは、現実発展の要求に即して国家活動全般に対する主権的指導をより強化するためのものであり、全般的国家指導体系を整然と立てるうえで重要な意義を持つ措置である。

　最高人民会議常任委員会の地位に対する規定は、最高人民会議休会中に最高人民会議常任委員会が国家機関の活動に対する指導、監督、部門法案の審議、採択、対外活動をはじめとする主権的機能を遂行することを通じて、国家の最高主権を統一的に行使するようにすることで、社会に対する国家的指導を円満に行い、党の路線と政策の執行者としての政権機関の使命を徹底して遂行できるよう保証している。

　社会主義憲法には、最高人民会議常任委員会は委員長と副委員長、書記長、委員で構成され、最高人民会議代議員の中で長く国家建設活動に参加し、突出した寄与をした活動家を、若干名の名誉副委員長にすることができると規定されている。

　社会主義憲法は、最高人民会議常任委員会の任務と権限を規定している。

　ここで重要なのは、最高人民会議休会中に提起される国家の人民経済発展計画、国家予算とその調節案を審議、承認するよう規定したことである。これは、様々な特殊な事情により、人民経済計画と国家予算を最高人民会議で審議、採択できない場合に、最高人民会議常任委員会が審議、承認するようにすることで、人民経済計画と国家予算の採択における機動性を保障し、計画規律と財政規律を強化し、社会主義経済建設を保障できるようにする保証となる。

　重要なのはまた、国家機関の法順守執行を監督し、対策を立てるようにしたことである。監督の対象には内閣と委員会、省、検察、裁判機関など、国防委員会を除くすべての国家機関が含まれる。これは、法執行に対する実務的監督や指揮ではなく、原則的で重要な問題に対する集中的討議決定による対策を意味する。この規定により、すべての国家機関が党の指導の下に人民主権の統一的な監督を受け、整然とした秩序の中で自らの機能と役割を偏向なく行えるようになった。

　憲法には、最高人民会議常任委員会委員長は常任委員会の活動を組織、指導し、国家を代表して他国からの使臣の信任状や召喚状を受け取ると規定されている。

内閣

行政、経済を統一的指導

　社会主義憲法は従来と違い、国家の最高行政機関として内閣を設け、その地位と構成、任務と権限、活動原則を規定している。

　内閣は最高主権の行政的執行機関であり、全般的国家管理機関である。

　これは、内閣がその地位において、最高主権機関の法令、決定を全国的範囲で組織、執行する最高行政機関であり、国家管理のすべての対象を統一的に把握し指導する機関であることを意味する。このような規定は、中央人民委員会の執行部署格となっていた政務院とは違い、内閣が国防を除く国のすべての行政経済活動を完全に統一的に掌握、指導できるようにすることで、党と国家の路線と政策貫徹において最高行政機関の責任性と役割をより一層高め、国家管理において人民の意思と要求がより立派に実現できるよう保証している。

　内閣は、最高主権機関の法令、決定を全国的範囲で組織、執行するため、必要な任務と権限を法的に付与されている。

　内閣は国家の政策を執行するための対策を立て、憲法と部門法に基づいて国家管理と関連した規定を制定、または修正、補充する。そして、委員会、省、内閣直属機関、地方人民委員会の活動を指導し、内閣直属機関、重要行政経済機関、企業所を設置あるいは廃止したり、国家管理機構を改善するための対策を立てる。　これとともに、国家の人民経済発展計画を作成し、国家予算を編成し、その実行・執行対策を立てる。

　重要なのは、国家管理秩序を立てるための検閲、統制活動を行うことである。内閣が自らの決心による検閲統制権を行使できるようになったことで、すべての国家管理機関の活動を統一的に指導、統制できるようになり、全般的行政経済活動において中央執権的指導を保障し、国家行政規律を強化できるようになった。

　社会主義憲法は、内閣総理が内閣の活動を組織、指導し、共和国政府を代表して活動すると規定している。

　社会主義憲法では、内閣委員会と省の地位と活動原則についても規定している。

　内閣委員会と省は内閣の部門別執行機関、中央の部門別管理機関であり、内閣の指導の下、該当部門の活動を統一的に指導、管理する。このため、内閣委員会と省は委員会会議と幹部会議を運営し、指示を出す。

　憲法では従来と違い、内閣委員会と省の地位と活動原則が具体的に規定されることで、国家管理の個別的部門を担当した委員会と省の機能と役割を高め、全般的国家管理を強化できる保証が整うようになった。