羅勲・総聯千葉支部副委員長を偲ぶ/同胞から愛された活動家
故羅勲・総聯千葉支部副委員長は1956年、神奈川県横浜市生まれ。横須賀初級、神奈川中高級を卒業後、1975年5月から総聯千葉県本部で専従活動家としての道を歩み出す。県教育会職員を経て、77年4月に同支部に赴任。以来、朝鮮新報の副分局長、分局長、出版普及部長、社会部長を歴任し、今年6月に副委員長に就任した。
羅副委員長の人柄について白成一・同支部委員長(56)は、「とにかく地道に同胞宅を訪ねて回り、数百戸の場所、電話番号を記憶していた。同胞らも何かあれば、彼を通して支部に連絡するのが常だった。あれほど愛された活動家も珍しい」と語る。同胞らも「いつも笑顔で、気軽に『羅トンム』と声をかけられる親近感があった」(林恵松さん・48)、「個人的に親しくなくても、冠婚葬祭などで誰もが一度は彼の世話になっていたはず」(金礼子さん・49)と話す。
温厚な性格ながら、活動家としての原則的問題では決して譲らなかった。とくに親しかった同胞男性(55)はこう語る。「週に何度も一緒に食事する仲だったが、意見が食い違えば激しく議論もした。そんな時も彼の態度は毅然としていた。誠実な彼だからこそ、私もストレートにものが言えた。弟を失ったようで、言い表せないほど悔しい」