視点
日本政府が共和国の人工衛星打ち上げ(8月31日)を「弾道ミサイル発射」と決め付けてとった「規制措置」の口実が根底から崩れ始めた。
防衛庁は20日、「人工衛星を打ち上げようとした可能性も考えられる」との結論に達し、今月末に発表する最終報告に盛り込む方針を固めたからだ。米国防総省などとの情報分析の結果によるが、米国はすでに人工衛星と認めており、やっと日本も追認したことになる。
2ヵ月近く繰り広げられた「弾道ミサイル騒動」がこれで収まれば幸いだ。この間の反共和国、反総聯策動や朝鮮民族排他風潮はかつてなく異常で、在日同胞の人権と生活に与えた影響はあまりに大きかった。各地で総聯各機関や朝鮮学校と生徒、同胞に対する右翼団体などの脅迫、暴行、暴言事件が相次いだ。とくに千葉市では15日、総聯支部副委員長が殺害され、朝鮮会館が放火される凶悪犯罪まで発生した。一連の事件は日本政府の敵視政策、「規制措置」がなければ起こっていなかっただろう。
日本政府は16日、米国の強い働きかけに押され、「規制措置」の一つ、朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)への資金協力凍結の解除を決め、21日にKEDOの決議書に署名した。今や自らの過ちをはっきりと認め「規制措置」を完全解除すべきだ。また一部地方議会の「ミサイル弾劾決議」などに対し過ちを認めさせ、撤回を求める要求をさらに強める必要があろう。(喜)