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南の牛からもロープ検出/「現代」の牧場を調査


 南朝鮮・現代グループの鄭周永名誉会長が赤十字を通じて北側に送った牛500頭のうち71頭が斃(へい)死(10月6日現在)したことと関連して、現代グループの瑞山牧場(忠清南道)で飼育されている牛の調査が13日に行われた。その結果、胃の内部から、北側で斃死した牛の胃から検出された異物と類似する「ロープ」が検出された。

 調査に当たったのは、ソウル大学獣医科大学教授で「大韓獣医学会」のハン・ホンユル会長、畜協中央会のユン・チュングン課長、統一部人道1課のペ・チュンナム事務官、瑞山農場のキム・ヒョンチャン所長とキム・ヨンサム獣医ら。

 ハン会長、ユン課長らがまとめた調査報告書によると、62頭の牛を調べた結果、9頭の牛の胃から異物が発見された。うち2頭の牛の第1胃を切開したところ、6.2キログラムと4キログラムのロープがそれぞれ検出された。

 このロープは、北側で斃死した牛の胃から検出されたロープと類似する。

 だが現在、牧場または周辺地域でこのロープは使用されていない。そのため、このロープは牧場の前身である養殖場で使用した胞子付着用ロープであったと推定される。牧場をつくるために1982年に始まった干拓工事、続いて行われた牧場整備の過程で埋もれていたロープが出土し、それを牛が飲み込むことは十分にあり得ると見ている。

 また検出されたロープの量が多いのは一遍に飲み込んだのではなく、長い期間を経て少しずつ飲み込み胃に蓄積されたものと思われるとしている。

 一方、朝鮮赤十字会の李成浩委員長代理が牛の集団斃死と関連して板門店で8日、「大韓赤十字社」の鄭元植総裁にあてた通知文によると、死因は「胃の中に入っているロープとビニールシートにより消化器官から出血し、梗塞を起こした」とされ、また8日発朝鮮中央通信によると、検出されたロープはすべて「PP樹脂で作られたもので、北側地域ではこの成分のロープは生産していない」。一方、報告書によると、牧場周辺の環境を調べた結果、周辺の農家に大型のビニールハウスが13棟あり、台風など自然災害時に裂かれたビニールが牧場内に入った可能性もあると推定している。