朝鮮人学生に対する人権侵害調査委員会代表、事件防止措置を首相に要請
朝・日の弁護士や学者らによる「朝鮮人学生に対する人権侵害調査委員会」の代表らが16日、東京・千代田区の首相官邸を訪れ、共和国の人工衛星打ち上げを機に発生している在日朝鮮人の人権侵害事件を防止する措置を、日本政府が取るよう求める要望書を小渕恵三首相あてに提出した。
首相官邸を訪れたのは、同委員会朝鮮人側代表の趙纒怐E在日朝鮮人人権協会会長、日本人側副代表の床井茂弁護士、洪正秀弁護士ら。草賀純男、五十嵐邦雄の両官房長官秘書官が対応した。
要望書は、共和国の人工衛星打ち上げ直後から、朝鮮学校生徒をはじめとする在日朝鮮人に対する暴行、暴言、脅迫事件が相次いで起きているとしながら、生徒らはこうした不安の中で、登下校をし、在日朝鮮人社会全体が緊張を強いられていると指摘。日本政府は、事態を明らかな人権侵害、民族教育侵害と見なし、何らかの対応をするべきだと強調している。
床井弁護士は、15日に千葉の朝鮮会館が放火され、千葉支部の羅勲副委員長が殺害されたことにも触れながら、一連の事件を単純に見過ごしてはいけないとし、適切な調査を行うよう要求した。
代表らは、野中広務官房長官が9月24日、在日朝鮮人への嫌がらせに対し、関係省庁に対応を指示したことについて言及しながら、再びこのような事件が起こらないよう、日本政府が適切な対応を取るよう強く求めた。