金剛山で氷河の痕跡が発見
共和国の金剛山一帯でこのほど、氷河の痕跡が新たに発見され、科学的な解明が行われた。
今回、発見されたのは、圏谷(カール)、U字型氷蝕谷、氷成湖水跡、氷成段丘、氷堆石、氷蝕した崖や窪地、湾曲石、氷河の溶けた水で運ばれた化石、氷水で穿たれた穴など。堆積物には各種植物の胞子や花粉の化石が多く含まれていたが、その大部分が寒い気候を好む種で、針葉樹の花粉の化石も数多く出土した。
金剛山氷河痕跡で特徴的なのは、菌類や藻類の化石が多く発掘されたことだ。
金剛山氷河痕跡の発見は、彦真山(黄海北道の延山郡、遂安郡一帯)より南に位置しながら、より低い海抜で氷河が存在していたことを示すもので、学術的にも重要な意義を持つ。
この発見で、朝鮮に氷河期があったことが改めて科学・技術的に確証された。
平壌で全国学術討論会
平壌の人民大学習堂では7日、金剛山氷河痕跡に関する全国学術討論会が行われ、当該部門の関係者と自然科学・社会科学の学者、大学教授、研究員らが参加した。
「金剛山の地殻発展の歴史と第4期氷河作用について」「衛星写真で見た金剛山の新たな山岳地形と氷河の浸食現象」「金剛山氷河地形の類型と分布について」「金剛山のカール地形とU字谷について」「コンピュータデジタル画像処理による金剛山氷河跡の特定」など、多岐にわたるテーマで討論が行われた。
討論者は、金剛山氷河跡の発見とその科学的確証は、共和国の自然環境を主体的立場で解明するうえで必要な基礎資料をもたらすものであり、とくに人類の進化と発展の過程の解明に大きな意義を持つと指摘。研究の成果に基づいて新たな氷河跡を探し当て、共和国の自然環境に関する研究をより深めていこうと強調した。(以上朝鮮通信)