「従軍慰安婦」問題3者会合で採択された申し入れと手紙
9〜11日に北京で行われた「『従軍慰安婦』問題と女性の人権に関する北と南、日本女性の3者会合」で採択された日本政府に対する申し入れと国連人権委に送る手紙の内容は次のとおり。
日本政府に対する申し入れ
過去、日本帝国主義者によって行われた「従軍慰安婦」制度は、女性に対する重大な人権侵害であり、戦争犯罪である。
世界のどの戦争史にも、「従軍慰安婦」犯罪のような女性の性を道具化し、国家権力が女性を強制連行して恥辱に満ちた「性奴隷」生活を強要して、精神的、肉体的に無惨に破壊し遺棄したことはなかった。
人間の想像を絶する「従軍慰安婦」犯罪が、日本政府と日本軍の主導のもとに直接、計画され実行されたことは、被害者たちと加害当事者たちの証言、そして歴史資料によってすでに明らかである。
こんにち、日本政府が「従軍慰安婦」犯罪に対して法的責任を認めず、謝罪もせず、「国民基金」で国家責任を回避しようとするのは、人類の良心と女性の人権に対する許し難い冒とくである。
私たちは、「従軍慰安婦」被害者たちと世界の女性の名において、「従軍慰安婦」問題に対する謝罪と賠償を拒否する日本政府に厳重に抗議する。
3者会合に参加した私たちは、日本政府が「従軍慰安婦」犯罪に対して国家責任を認め、早急に、誠実に法的責任を果たすことを強く促し、次のことを要求する。
1、日本政府は国際法違反を認め、謝罪し、被害者に賠償すべきである。
2、日本政府は下関判決を認め、「従軍慰安婦」犯罪に対して「国民基金」で解決することに固執するのではなく、賠償のための立法をすべきである。
3、日本政府は歴史教科書の「従軍慰安婦」問題の記述をさらに充実させ、再びこのような犯罪が起こらないよう後世の歴史教育を徹底すべきである。
4、日本政府は国連人権委員会のクマラスワミ勧告、同小委員会のゲイ・マクドーガル勧告を受け入れ、早急に法的責任を果たすべきである。
私たちは、アジアと世界のすべての女性とともに女性の尊厳のために日本政府が「従軍慰安婦」犯罪に対する国家的謝罪と賠償をするまでたたかう決意を込めて強く申し入れる。
国連人権委員会に送る手紙
会合において私たちは、日本軍奴隷制問題が過去、日本によって行われた女性に対する最も残虐な人権侵害行為であり、戦争犯罪であったことを再三確認した。そして日本政府が日本軍性奴隷犯罪に対する法的責任を早急に果たすよう、南と北、日本の女性たちが連帯を強化し、日本の国会において真相究明と賠償立法が成されるよう、積極的に活動していくことで合意した。
国連人権委員会は1996年、クマラスワミ勧告を採択し、日本軍性奴隷犯罪が国際法違反であり、これに対する法的責任の履行と被害者たちに対する賠償、歴史教育、戦争犯罪者の処罰などを勧告することにより、アジアの被害国の要求を十分に反映した。
そればかりでなく、1998年、国連人権小委員会はゲイ・マクドーガル報告書を採択し、日本政府の法的責任と責任者処罰の必要性を再度日本政府に勧告し、世界に公表した。
しかし日本政府は勧告を否認し、これを公正性のないものであり、バランス感覚が欠如したものであるとかえって反駁し、国連の権威を失墜させている。このような日本政府の態度は、日本国内の右翼と保守的な言論を増長させている。これは、日本が軍国主義時代に行った重大な犯罪を反省せず、国際社会の要求に正面から挑戦する行為であり、国際法的に見ても人道的に見ても許すことができないものである。このような行為は必ずや阻止されなければならない。
私たちは、国連人権委員会が日本政府に対して、クマラスワミ勧告とマクドーガル勧告どおり、法的責任を1日も早く果たすよう迅速で多角的な努力を傾けるよう丁重に要請する。