「現代グループ」からの牛、71頭が死亡/胃の内部にロープと樹脂シート
さる6月16日に南朝鮮の「現代グループ」から板門店を通じて送られた牛500頭のうち71頭が死亡したことと関連し、8日発の朝鮮中央通信が次のような獣医検疫資料を伝えた。
検疫期間、専門獣医と管理工が責任を持って管理し、検疫現場を住民居住地帯と隔離し、外部からは一切人が入らないように遮断した。にもかかわらず、一部の牛は元気がなく食欲もないまま衰弱し始め、6日現在で500頭のうち71頭が死亡した。死因は胃の内部にロープと樹脂シートが入ったためだ。死亡した牛の胃の内部には400グラムから最高36.5キログラムまでのロープが入っていた。また、樹脂シート量は200平方センチメートルから250平方センチメートルにもなる。
このように、牛が死亡した原因は第1胃内部にロープと樹脂シートが入ったことによる消化器官出血と第3胃梗塞で、食べることも噛み直すこともできなかったための栄養失調、毒性物質によるものであることが判明した。
ロープはすべてPP樹脂で作ったものだが、北側ではこの成分のロープは生産していない。
また、「動物検疫証明書」で明らかになった牛の耳の番号と引き渡された一部の牛の両耳の番号が一致しないことから、少なからぬ牛の替え玉が北側に送られたと考えられる。
こうした事実は、牛が引き渡される前に南側で不純な行動が加えられたことを証明している。
「現代」と共同調査
【8日発朝鮮中央通信】朝鮮アジア太平洋平和委員会スポークスマンによると、牛を寄贈した「現代」側と共和国間で牛の死因と関連した共同調査活動を始め、その真相を究明しこうした事故が再発しないよう対策を取ることになった。
共和国赤十字会中委員長代理、南に検疫資料など伝達
共和国赤十字会中央委の李成浩委員長代理は8日、板門店で南朝鮮赤十字社の鄭元植総裁に通知文と獣医検疫資料、写真を伝達した。
通知文は、人道的活動の一貫としてこの事業に最初から携わってきた南側としては、これに当然注意を払い、重大事故を発生させた犯人を捜し出して処罰し、再発防止のための措置を講じることを要求した。(以上朝鮮通信)