「日本の過去清算問題を論ずる」/朝鮮中央通信論評
1日発朝鮮中央通信は、「日本の過去清算問題を論ずる」と題する論評で、次のように指摘した。
ドイツ政府はこのほど、第2次世界大戦時に被害を与えた国々に、2003年までに160億ドルの補償金をさらに支払うことにした。すでに戦争責任を国家の名で公式に認め、被害国だけでなく個人も補償対象に定めて600億ドル以上を支払っている。これは、国際法と人道的原則に基づき、道徳的、法的に背を向け難い補償問題を1日も早く清算するための肯定的な動きだ。
しかし、歴史の流れと国際社会の努力に全面的に挑戦し、罪悪に満ちた過去を覆い隠して再現しようとしているのが現在の日本だ。日本だけが侵略と犯罪の歴史を認めもせず、過去の清算を回避している。
日本はアジアに災難をもたらした戦犯国である。戦犯国が被害国に謝罪と補償をするのは、国際法上から、また道徳的見地からも回避できない政治道徳的責任、国家的義務である。
日本にとって過去清算の本質は、自らの侵略・犯罪行為を率直に認めて深く反省し、これに伴う無条件の物質的補償をすることだ。
しかし、日本では政府閣僚や国会内でも、侵略と犯罪の歴史を全面否定、全面わい曲する発言が相次いでおり、A級戦犯を「英雄」、日本の「プライド」として描いた映画まで制作され公然と上映されている。
第2次世界大戦終結から50余年が経ち、世界の政治・経済関係では大きな変化が起きた。しかし、世代が変わっても、日本を論じる時に必ず心に止めるべきことは、日本がアジア人民、とくに朝鮮人民にどれほどの災難を与え、今日、それにいかなる立場で臨んでいるかということだ。
日本は朝鮮占領の期間、600余万人に達する青壮年を拉致、連行して100万余人を殺害し、また多くの朝鮮女性を拉致し蹂躙、殺害した。日本当局者があらゆる権謀術数でこの犯罪の歴史をわい曲、否定しようとしても、歴史的事実は決して消せず、忘れられることもない。
侵略と略奪の歴史に対する率直な是認、無条件で徹底した国家的な謝罪と補償、時代錯誤の軍国主義野望の放棄、これこそが過去清算の証しだ。
さらに現在、日本当局者が過去清算を後回しにし、われわれの人工衛星打ち上げと関連してあらゆる中傷を浴びせ、根深い共和国敵視政策に基づいた「対応措置」を取ろうとしているのは、政治に無知な彼らの本性を露にしている。
朝・日の敵対関係を清算し、関係を正常化しようとするなら、まず日本が過去をきちんと清算しなければならない。過去の清算なくして朝・日関係改善はない。
日本当局者は歴史の前で正直になり、朝鮮人民への犯罪行為の清算を21世紀まで引きずらないという政治的判断を下さなければならない。朝鮮人民への謝罪と補償をせず、過去の清算を回避し続ければ、国際社会の非難を決して免れないであろう。(朝鮮通信)