視点
「言語は民族を特徴づける共通性のなかでも、もっとも重要なものの1つです。…わが国は南北に分かれてはいますが、朝鮮民族は1つであります。今日、南朝鮮の人も、北朝鮮の人もすべて同じ言葉と同じ文字を使っています」。金日成主席がかつて言語の重要性について述べたものだ。
筆者が92年に南北高位級会談の取材記者として初めてソウルに行った時も、たとえ政治的に対立していても、言葉だけは違和感もなく南朝鮮の人達と話すことが出来た。朝鮮人民は血筋と言語を同じくする1つの民族であることを改めて実感した。
朝鮮学校では民族の言葉がしっかりと守られている一方で、在日同胞社会において世代交代が進み、3、4世が増えていくとともに、朝鮮語を知らない世代も増えていくという見過ごせぬ現象がある。
26日に開かれた総聯中央委員会第17期第5回会議では、民族性を守り民族の心を持って生活して行くことと、そのためにも朝鮮の文字と言葉を学ぶ運動を大衆的に展開する問題を重要に提起した。
言葉=民族と言っても過言ではなく、民族性を守るためには文字と言葉の習得は不可欠だ。
本紙では新年9日号から8面に基礎会話を中心に「朝鮮語を学ぶ」を連載している。少しでも役立てばとの思いからだ。京都のある支部では分会で学習する時の教材に使ってくれているという。愛読され忌憚ない意見も寄せて欲しい。(喜)