視点
「幹部たちが率先して現場に入っていく」。1日付共同社説で提起された社会主義経済建設の各分野の担当者は平壌駐在本社記者のインタビューに答え揃ってこう強調した。
農業をはじめ石炭、電力、鉄道、金属、軽工業、国土管理などだ。祖国の水害被害復興のため支援を続けている在日同胞にとって、とくに関心が強いのは農業だろう。
昨年も干ばつや高温、高潮のためトウモロコシ120万トン、稲60余万トンが減少。国際的支援もあるが、決してそれだけに頼らず食糧を自力で解決するため、年初から朝鮮人民軍をはじめ総動員体制で何とか今後の「穀物収穫を高める展望を開いた」(昨年12月19日発朝鮮中央通信)。
具体的には、2毛作の拡大、それを可能にした大成苗による水稲栽培、複合微生物肥料の使用、畜産業の発展などだ。
とくに複合微生物肥料工場の建設には女性同盟、商工人をはじめ在日同胞が大きく寄与し、祖国の人々から感謝された。
大成苗は平壌農業大学博士院が6年間、実験を繰り返して開発。田植え時期を約1ヵ月遅らせて2毛作の本格導入を可能にした。
それまでは北緯38度近い海州以南でしか2毛作は出来なかった。今後は緯度が2度ほど上がった咸鏡南道の咸興以南、平安北道の定州以南でも可能になる。国土の80%以上が山林の共和国で食糧自給を目指す努力は並大抵でない。(喜)