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NHK青春メッセージ98/金倫朱さん(大坂朝高2年)が審査員特別賞


 毎年1月15日の成人の日に東京・渋谷のNHKホールで行われている、恒例の「NHK青春メッセージ98」(後援=文部省)全国コンクールに出場した大阪朝鮮高級学校2年の金倫朱さんが、審査員特別賞を受賞した。

 同コンクールには、日本各地の15歳から25歳までの若者から2000余編のメッセージが寄せられ、その中から選ばれた12人が全国大会に出場、金さんは近畿ブロック代表として参加した。

 金さんは、朝高生の大学受験資格問題をテーマに、「アンニョンハシムニカ、話し合いが喜びに」と題して熱弁をふるった。中級部までは舞踊部に所属していた金さんだが、「日本の学生と話してみたい」との思いから、高級部に入ってからは陸上を始めたという。そして、接したほとんどの日本人学生が在日朝鮮人について知らなかったと指摘。朝鮮高級学校卒業生の大学受験資格問題をテーマに、朝高生が不当な差別によって2重、3重もの負担を負わされている現状を訴えた。そのうえで、話し合うことの素晴らしさを自らの体験に基づいて語り、拍手喝采を浴びた。

 金さんは受賞後、「全国放映の場で朝鮮学校について知らせることができたうえ、受賞までして本当に嬉しい。初めに『アンニョンハシムニカ!』と呼びかけた瞬間、緊張が解け、しっかり主張することができました」と感想を話した。

 なお、16日には総聯中央の韓徳銖議長が、許宗萬責任副議長、権淳徽副議長、朴云承教育局長と共に東京・千代田区の朝鮮会館で金さんの受賞を祝い、朝鮮学校で学び育った生徒が日本の権威ある弁論大会で堂々と入賞したのは、とても喜ばしいことだと語った。 (関連記事)