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大阪府商工会で中小企業経営セミナー


 大阪府商工会経営セミナー「建設業界の動向と中小企業のあり方」が昨年12月17日、大阪市のメルパルク大阪で行われた。

 冒頭にあいさつした金秀雄副理事長は、不況の真っ直中にある今、商工会は今後、同胞企業家がこの難関を乗り切るうえで一助を担えるよう頑張りたい、と話した。

 アズ・マネジメントコンサルティング代表取締役で、中小企業診断士の風谷昌彦氏が講演。日本の財政危機による公共事業の縮小と、ビッグバンを目前に控えた金融事情の緊張により、建設業界は多難かつ先行き不透明な状況にあると説明し、大手ゼネンコや下請けの末端まで、倒産の危機に直面し得ると話した。

 そのうえで、この混乱を乗り切るには、経営者は自分の会社がどういうニーズに対応していくのかを明確にし、存在意義から確立していくことが大事だと強調。当面、注意すべきこととしては、連鎖倒産を避けるためにも、月に数回は得意先を訪れて経営状態を把握することを進言した。

 また、日本の大手ゼネコンは欧米より1.7倍も高いとされる事業費引き下げのため、中間コストの削減に取り組む可能性があると指摘。CALSのような合理的な情報システムを積極的に取り入れるなど、大手から直接仕事を受注できる態勢を整えて、今の危機をチャンスに変えていく必要性を説いた。