雰囲気醸成に不可欠な問題


 第2回4者会談予備会談初日の18日午後に開かれた朝・米・南による非公式会談で共和国は、「本会談参加の条件として事前の食糧支援と米国による経済制裁の緩和の実施を求めた」(読売新聞19日付)という。これは、4者会談のための信頼醸成と、同会談に参加する双方の地位の平等と公正性を保障するためにも必要だ。

 米・南・中間には国交があるのに朝・米間は朝鮮停戦協定調印(53年)以来、交戦関係が続き国交もない。さらに共和国には米国による不当な経済制裁が加えられている。また、米・南はこれまで共和国への食糧支援問題を4者会談で協議できるとしてきたが、これは人道問題である食糧支援が4者会談で政治的武器として悪用される恐れがあることを示している。

 4者会談が開かれ、平和体制について論議し、軍備問題が取り上げられた場合、相互関係が不平等な状況のもとでは、米・南が経済制裁緩和や食糧支援問題を条件に持ち出し共和国に譲歩を迫ってくるのは明白だ。

 こうした理由から、参加者の地位が平等に保障されるためには米国の対朝鮮敵視政策を集中的に示す対北経済制裁の緩和が4者会談本会談前に実施され、また雰囲気醸成のためにも食糧支援が求められる。(基)