特集//共和国創建49周年記念在日朝鮮学生中央体育大会/技と力、気力出し切る


刄Tッカー

東大阪朝中、貫禄のV3/高級部は大阪が2連覇

 中級部では、注目の的となった東大阪朝中が圧倒的な実力で優勝し3連覇を果たした。

 日本の全国大会ベスト16に入る快挙を遂げた東大阪朝中に勝つ学校が出るかどうかが、関係者や同胞らの最大の関心事だった。

ハイライト

 その東大阪を相手に接戦したのは、準々決勝で対戦した四日市朝中。四日市は前半10分に先制し、直後に追いつかれるものの1―1で前半を折り返す。疲れの見え始めた後半は一方的に攻め込まれるが必死なディフェンスで追加点を許さず、勝負をPK戦に持ち込んだ。結果4―1で敗れたものの、その健闘に会場からは大きな拍手が送られた。

 安定した試合を展開した東大阪は、続く準決勝で東京朝中を、決勝で5年ぶり5度目の優勝を狙う埼玉朝中をまったく寄せ付けずに完勝。3連覇達成と同時に、大会最多の10度目の優勝を記録した。

 東大阪の朴秀勇監督は「選手たちは全国大会に出場した経験を生かし良いプレーをした。今後、高級部に上がってもこの経験を生かせるよう頑張ってほしい」と話し、埼玉朝中の李豪哲主将は「実際に対戦してみてレベルの違いを感じた。負けはしたが、こんなに強い学校と対戦できたことはチームにとって良い経験になったと思う」と話した。

 リャン・ヨンス審判長は「東大阪が全国大会に出場したことで、他校にも中央大会と日本の全国大会という、2つのはっきりした目標が見えただろうし、良い刺激になったと思う。中級部で身につけた技術と戦術、戦略が高級部につながるよう各校の監督は指導に当たってほしい」と話していた。

 3位には中大阪朝中が入った。

 高級部では、昨年度大会で29年ぶりに優勝した大阪朝高が、雪辱に燃える東京朝高を決勝で1―0で破り2連覇を達成。3位は愛知朝高。(道)

刄{クシング

神戸が2階級で金/東京、大阪の双璧に一矢

 7階級のうち3階級を制して団体7連覇を果たした東京、2位に入った大阪が、相変わらずの強さを見せた。が、この双璧に食い込まんとする他校選手らの果敢なファイトこそが、今大会を特徴づけたと言える。

ハイライト

 その印象を何より強いものにしたのが、広島・尹U昇選手と、神戸・李巧選手とのライトフライ級決勝戦だ。

 尹選手は8月、広島朝高では初めてインターハイに出場、ベスト8の好成績を収め、今大会でも関係者の注目を集めていた。対する李選手も、1クラス下のモスキート級で昨年、今年とインターハイに連続出場した実力者。試合では、大会最小兵ながら巧みなヒット・アンド・アウェイ戦法を見せた李選手が、2―1の僅差の判定で勝利をものにした。

 神戸勢は、最も参加選手が多かったバンタム級でも、2年生の李鐘賢選手が大阪や東京の選手を次々に退けて優勝。2階級を制し、団体3位の栄誉をより輝かしいものにした。李鐘賢選手は、「先輩たちと一緒に神戸をここまで強くできた。次はインターハイで念願のメダルを獲得したい」と抱負を語った。

 一方、広島も尹選手の銀メダルのほか、銅メダル2つを手にして例年にない活躍ぶりだった。朴正樹主将は「皆で頑張った成果が出たと思う。後輩にはとくに、スタミナ、防御面の技術などの課題を克服し、いっそう躍進して欲しい」と話していた。(賢)

刄oレーボール

東大阪中級部男子が5連覇/女子は岐阜が23年ぶり2度目

 中級部男子は東大阪が5連覇で、貫禄を見せた。

 決勝カードは、去年と同じ顔合わせ。対戦相手の和歌山は、昨年の在日本朝鮮人中高級学校バレーボール選手権大会(5月)で対戦して以来、常に決勝で当たっている「宿敵」で、3連勝中の東大阪かあるいは和歌山か、注目が集まった。

ハイライト

 中級部に通う9人全員がバレー部員の和歌山は、12年前に優勝したものの、監督の金相訓教員(25)が就任した3年前はルールすら知らず、年間を通じて1勝もできないチームだった。が、基礎から学び直し、「勝つ」ことの喜びを覚えた選手たちは、多くの対外試合をこなす過程でめきめきと力をつけ、最近の練習試合では初めて東大阪から1セットを奪っている。

 和歌山は、第1セットで一時は13―6とリードしたが覆され、14―16で惜敗。第2セットも11―15で敗れ、雪辱を果たせなかった。

 東大阪の韓昌道主将(3年)は、「チームワークが良いので、波に乗ると本当に強い。3年間で力をつけてきていたし、今回はさすがにひやっとした」と、後輩に夢を託す相手チームの健闘を称えた。

 女子は、4連覇を狙う東大阪が2回戦でまさかの敗退。5月の選手権で同校を破って優勝した岐阜が着実に勝ち進み、決勝では西播を振り切って23年ぶり2度目の優勝を果たした。

 高級部男子は大阪が神戸を制して2年ぶりの優勝。女子は、大阪と白熱したラリープレーを展開した神戸が、2年ぶりに優勝した。

 なお、3位は中級部男子が東京第1、女子は中大阪。高級部男子が東京、女子が京都だった。 (外)

刄oスケットボール

 高級部では東京が5年振り5度目のアベック優勝。中級部男子では創部3年目の中大阪が、強豪チームを圧倒する快進撃で優勝をさらった。女子は東京朝中。

 今大会では、世界的なバスケット人気を反映してか派手な個人技が目立った。しかし一方で、基礎的な技術や体力が不十分で、チームプレーがおざなりにされている一面も見られた。

 なお、高級部男子2位は大阪、3位愛知で女子は2位神戸に3位京都。

 中級部男子は2位東京朝中、3位北九州で、女子2位が東京第4、3位が東大阪だった。

剽、上

 高級部男子は神戸が2年ぶりの優勝、女子は大阪が2連覇。大阪の尹佳愛選手(2年)は女子100、200メートルと走り幅跳びで3冠を達成した。

 中級部男子は尼崎が2年ぶりに優勝し、女子は東大阪が3年連続優勝。東大阪の朴明俊選手(3年)は、1500、800メートル(2位)で大会新を出したほか、3000メートルでも優勝した。

 なお、高級部男子2位は大阪、3位は東京。女子2位は東京、3位は神戸。中級部男子2位は川崎、3位は東大阪。女子2位は尼崎、3位は北海道。

剔球

 高級部は大阪がアベック優勝。男女共に4年ぶりの快挙だ。中級部男子は東大阪が3連覇、女子は京都朝中が優勝した。高級部男子の2位は京都、3位は東京、女子2位は茨城。中級部男子2位は豊橋、3位東京朝中。女子2位は東京朝中、3位は東大阪。

刄eニス

 6校が熱戦を繰り広げた団体戦では、東京が14年ぶりに優勝した。高3の7人は1年の時から、全員で団体戦(7〜4人)に出場し優勝しようと「約束」、大会前に3人が負傷し4人が出場したが、3連覇を狙う東北を3―2で下し、決勝では九州を制して念願の優勝を果たした。

 李純伊主将は「7人全員で勝ち取った優勝です」と語っていた。

 2位は九州、3位は大阪。

剿球

 決勝は2連覇を狙う広島朝高と3年ぶりの優勝を狙う東京朝高が対戦。四年前の決勝も同じカードで広島が勝っており、昨年の2回戦でも東京は広島に19―2で大敗している。

 雪辱に燃える東京は1回裏に相手のミスからチャンスを掴み先取点を奪う。しかし4回まで押さえ込まれた広島も、5回表にノーアウトランナー2塁のチャンスを逃さず同点に。両校投手の好投により勝負は1点を争う好ゲームとなった。最終回(7回)の裏。東京は相手のフォアボールと牽制悪送球でランナー3塁のチャンスを迎えた。次のバッターの打球は1塁ゴロだったが、ランナーが一気にホームインし試合終了。東京が劇的なさよならゲームで優勝した。3位は神戸朝高。

刹手

 男子部門では、5年前にクラブ活動を再始動した九州朝高が団体組手で初のメダル(銀)を獲得したほか、部員が2人の北海道朝高選手が個人組手で3位に入賞するなどの健闘ぶりが目を引いた。同種目ではいまだ3連覇を果たした学校はなく、今回の新鋭の活躍は今後更なる混戦を予想させる。昨年から正式競技になった女子部門は参加選手が増えただけでなく、個人型では男子よりも高得点をマークするなど技術の向上を強く印象付けた。

 総合優勝は神戸朝高。2位に神奈川朝高、3位に九州朝高が入った。

剌_道

 高級部は京都が2連覇、中級部は東大阪が4連覇で優勝した。高級部2位は大阪、3位は東京。中級部2位は北大阪。

剔フ操

 高級部は男女とも東京が1位。2位は男子が神奈川、女子が愛知だった。

 中級部は男子が1位神奈川、2位東北、3位東京朝中で女子は1位東北、2位福島、3位東京朝中。

 中級部男子は、一昨年は1校、昨年は2校だった参加校が、今年は4校に増えた。競争相手が増えた中、4種目のうち3種目で金を取り、団体優勝に貢献した神奈川の金泰成選手(3年)は、「高級部ではインターハイなどの大きな大会を目指したい」と話していた。

剞V体操

 中級部は西東京第1が好成績を上げた。高級部では、東京の゙裕美選手(3年)が4種目すべてで1位になった。゙選手は「今後は、後輩たちの指導に励みたい」と話していた。