共和国の専門講師による舞踊、民謡、書芸講習会好評裏に閉講


 7月30日から全国各地で開催されていた、祖国の専門講師による朝鮮舞踊、民謡およびチャンゴ、民族書芸の講習が8月31日、群馬での民謡・チャンゴ講習(総聯県本部)を最後に締めくくられた。子供から大人まで、幅広い層の同胞たちが参加した講習会は、同胞受講生たちにも大好評だった。「祖国の講師から本場の手ほどきを受けることができ、全身で『民族』を感じた」、「親切な指導と親近感あふれる人柄が、とても嬉しかった。祖国を身近に感じる良い機会となった」などの声が後を絶たず、惜しまれながらの閉講となった。

 今講習には、総聯傘下の同胞はもちろん、組織に属さない層や民団傘下、南朝鮮からの留学生など幅広い同胞や日本市民も参加し、朝鮮芸術の真髄に触れた。

 朝鮮舞踊講習では、主に基本動作のマスターに焦点が合わされたほか、共和国の各地方に伝わる民俗舞踊に関する説明と、具体的な指導が行われた。

 民謡およびチャンゴ講習では、チャンダンに込められた朝鮮民族の情緒と独特の抑揚、発音法などについての説明が行われた。

 民族書芸講習では、朝鮮文字の5つの基本画と様々な字体など、固有の書芸に関する指導が行われた。

 一方、祖国の講師らは講習の合間を縫って、各地で行われた歓迎の集いや小公演、8・15記念夜会など様々な行事にも参加出演し、同胞との交流を深めた。

 チャンゴ講習に参加した白春桃さん(59、東京都港区在住)は、「祖国の講師の演奏を聞いて、朝鮮民族の感情とともにチャンダンがあるということを知りました。民族音楽の演奏において大切なもの、忘れかけていたものを思い出させてくれた。人生の宝物が1つ増えました」と語り、朝鮮舞踊講習に参加した玄福順さん(22、東北朝鮮初中高級学校教員)は、「これまではビデオを見ながらの研究だったため、今ひとつ分からない部分もあった。でも今回の講習では、ひとつひとつ手をとり親切に指導してくれたので早く理解でき、正確に学ぶことができました」と感想を語った。

 相次ぐ自然災害による食糧不足や反共和国策動など、祖国が困難な状況にある中で行われた今講習で、講師たちは、難関を乗り越えるためにたたかう人々の姿、祖国の息吹を余すところなく伝えた。
 同胞たちの間からは、このような講習が来年も行われることを期待する声が多く上がっている。