ここが知りたいQ&A/朝・日会談の早期再開で合意したが
過去の清算が基本/日本人配偶者故郷訪問などで連絡協議会を設置
Q 朝・日国交正常化交渉再開のための予備会談があったが。
A 8月21〜22日に北京で、朝・日国交正常化の本会談再開とその他、朝・日間の懸案問題を討議した。そして @第9回本会談をできるだけ早期に行う A共和国在住の日本人配偶者の故郷訪問を予備会談から1カ月後を目標に第1回目を行う B朝・日双方赤十字団体と必要に応じて当局が参加する連絡協議会を設置し、日本人配偶者の故郷訪問実現と共和国内の日本人安否調査などについて協力する、ことで合意した。故郷訪問第1回目は受入れ態勢が整わないので10数人と言われている。
Q なぜ予備会談が実現したのか。
A 金正日書記は8月4日の労作で南北関係改善と統一について述べながら、米日も統一に肯定的役割を果たすべきだと指摘した。そして日本は過去を心から反省して共和国に対する敵視政策を捨て、朝鮮の分裂を煽り統一を妨害することをすべきでないとし、そうすれば隣邦の日本に対し友好的に接し非正常な朝・日関係も改善されるだろうと強調した。今回の合意は、書記のこのような教えに沿った共和国の主導的措置によってなされたものだ。
Q 今後の見通しはどうなのか。
A 第9回本会談を早期に行うとなっているが、日本側は場所や日時について具体的な提案をしなかった。日本側の消極的な姿勢のために本会談開催は遅れるかも知れない。
Q 対共和国食糧支援との関連は。
A 共和国は予備会談で食糧問題に直接触れなかったが、日本政府は消極的だった食糧支援に対し国連アピールに沿って検討すると表明した。背景には予備会談前にあった四者会談予備会談(8月5〜7日)や米国主導の朝鮮半島エネルギー開発機構による軽水炉建設の着工(8月19日)など平和と統一に向かおうとする朝鮮半島情勢の動きに乗り遅れたくないとの思惑があった。「余剰米を腐らせるよりは人道支援に使うべきだ」との国際批判をかわしたい狙いもある。