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日本外務省のホームページを開くと、「東日本大震災関連情報」という項目がある。クリックすると政府の対応や被害状況などとともに、各国・地域からの緊急支援というものがあり、物資や寄付が一覧で示されている。しかし、朝鮮が赤十字会を通じて送った見舞文と10万ドルの見舞金に関する記載はない ▼これについて報じた東京新聞(24日付)によると、「日本の外務省に支援の通知があった国・地域だけをホームページに載せている。北朝鮮は赤十字社を通じた支援であり、外務省には通知がなかった」(外務省報道課)というのが記載されていない理由だそうだ ▼国家間に懸案問題があるにせよ、この対応は外交儀礼から大きく外れている。「高校無償化」問題同様、「北朝鮮だから」という理由での対応だとしたら、これほどの愚挙はない。元外交官の天木直人氏も「ひどい対応だ」とあきれるほどだ。朝・日関係はさらにこじれるだろう ▼日本は先日行われた南朝鮮、中国との経済貿易相会合で、農産物や工業製品に対する輸入規制の見直しを求めた。原発事故に関する正確な情報を提供していないことは棚に上げて、「冷静な対応」を呼びかけても、周辺諸国が簡単に応じられるわけもない。冷戦思考の惰性から抜け出せず、初歩的な外交儀礼もわきまえない国に対して、周辺の国々も簡単には警戒を緩めないだろう。(国) [朝鮮新報 2011.4.27] |