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春・夏・秋・冬

 取材のアポを取り、スケジュールを記入し、場所を調べ、ホテルを予約し、当日は時刻表を調べ、駅から目的地までの道順を確認し、インタビューを録音し、写真を撮り、帰りの電車で原稿を打ち、デスクにメールを送信する。これらすべてをスマートフォン(携帯端末)一つで実行できる

▼購入後すぐに試した。カメラ機能はさすがにデジタル一眼レフカメラに劣るものの、他はすべて問題ない。帰りの電車の中でほぼ原稿が完成したので、自宅に着くまでワンセグテレビを視聴した。ちなみに、3D動画が撮れて、電子マネー機能も付いた最新型だ。これ一つで仕事も生活も完結する

▼だが、便利さゆえの物足りなさもある。一番のネックは、画面が小さく一度に表示できる文字数が少ないこと。パソコンの大きな画面や印刷物で見る時とは違い、文章全体を見渡せない。「木を見て森を見ず」だ。誤字があるわけでもなく、伝えたいことも書いてある。でも何かが足りない。足りないままでは世に出せない。結局、パソコンで仕上げることにした

▼利便性を追求するあまり、基本がないがしろになるようでは元も子もない。原発の賛否をめぐる議論が活発だが、人の命を危険にさらし、基本である衣食住を脅かすのであれば、不要でしかない。見直しを迫られるエネルギー政策について、日本はどのような答えを出すのか。世界が注目している。(天)

[朝鮮新報 2011.4.18]