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春・夏・秋・冬

 北南の膠着状態が続く中、李明博大統領の側近といわれる青瓦台対外連絡秘書官がワシントンを訪れた。米側の招請によるものと報道されたが「オバマ政権に呼びつけられた」と見る向きもある

▼対北強硬派で知られる秘書官は現在の統一部長官と共に李政権の対北政策「非核・開放・3000」を立案した人物。北南の和解と協力を進めた金大中、盧武鉉時代を否定し冷戦敵対の路線に逆戻りさせてきた。その独善的なスタイルに対する批判は少なくないが、李大統領は彼に「全幅の信頼」を寄せているという

▼さて、この時期に訪米した「対決路線の体現者」にオバマ政権の高官らは何を語ったか。1月の中米首脳会談では「北南対話の必要性」が確認された。これまで米国は北南対話が「6者会談再開の第一段階」になるとの立場を示したてきたが、南側は軍事予備会談を意図的に破たんさせた。米国にとってそれが望ましい事態であれば、秘書官は歓迎を受けるだろう。そうでなければ叱られる。おそらく「反論」は許されない

▼北南対話が中断し、米・南の合同軍事演習が始まった。「対話にも対決にも準備できている」(外務省代弁人談話)と朝鮮の立場は明確だ。そして青瓦台秘書官をはじめとする南の要人のワシントン詣でが相次いでいる。米国も悠長に構えていられないということか。マスコミ報道に表れない水面下の動きがありそうだ。(永)

[朝鮮新報 2011.3.4]