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春・夏・秋・冬

 米国の軍事、情報当局者が「北の脅威」について従来と違ったニュアンスの発言をしている。ゲーツ国防長官は訪問先の中国で「(核兵器と大陸間弾道ミサイルを持続的に開発している)北朝鮮は米国にとって直接的脅威だ」と語った。先週はグラッパー国家情報局局長が「米本土に到達するミサイル」の可能性に言及している

▼集約すれば「他人事ではない」ということだ。「北の脅威」を煽り朝鮮半島に緊張状態を作り出すことで自国の利益を追求しようとする時は、南や日本など「周辺国」への「脅威」を強調した。西海砲撃戦などを経て強硬一辺倒政策の見直しを始めたということか

▼胡錦濤主席と会談したオバマ大統領も「北南対話」を奨励し「6者会談の早期再開」を主張した。国際政治の潮流は変わりつつあるようだが、南では相変わらず「体制不満」などと根拠なき情報を垂れ流すだけの「反北キャンペーン」が続いている。日本のメディアも南と情報をキャッチボールしながら歪んだイメージの増幅に躍起だ

▼「北の不安定性」をフレームアップすることで対話機運に冷や水を浴びせるのは反動勢力の常套手段だ。ゲーツ長官は朝鮮から「直接的脅威」を受けている問題を米国が「考慮しなければならない」と明言したが、そのニュースは日本で大きく扱われなかった。急変する情勢から目を逸らすための情報だけが流されている。(永)

[朝鮮新報 2011.2.18]