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愛知朝高出身の同胞 四日市初中にサッカーボール寄贈

夢を持てる環境づくり

 2月18日の放課後、北名古屋フットボールクラブ代表の金泰浩さんが四日市朝鮮初中級学校を訪れ、初級部サッカー部にサッカーボールを寄贈した。北名古屋フットボールクラブは、岐阜朝鮮初中級学校と四日市初中の中級部生徒、日本の中学生が通うクラブチームで、金さんは「初級部の生徒に夢を持てる環境づくりを」とサッカーボールを贈った。

 四日市初中は近年、生徒数の減少に伴い、中級部単独でのチーム構成が難しくなったばかりか、今年度に至っては岐阜初中との合同チーム結成も厳しい状況だった。そこで手助けをしてくれたのが金さんだ。

 金さんは四日市、岐阜の中級部選手たちが定期的に試合を行い、人数が少ないなかでもスキルを磨けるよう、両校の中間となる名古屋市において日本の選手も募集し、北名古屋フットボールクラブを立ち上げ、今年度から始動させた。すでに年間60試合以上をこなしている。選手の成長を一番に考えた決断だった。

 生徒たちは週に1〜2回クラブに通っており、その過程で著しい成長を遂げている。移動において少々の時間はかかるが、本人たちは日々スキルアップを自覚している。また、朝・日交流にもつながるすばらしい機会となっている。

 金さんは愛知朝鮮中高級学校を卒業後、サラリーマンを続けながらこれまで20年間ボランティアで愛知朝高学区の各朝鮮学校でサッカーの指導にあたってきた。毎年1月に行われる在日朝鮮中級部選手権大会では、愛知朝高学区中級学校選抜チームの監督を務めるなど、ウリハッキョサッカー発展のために尽力してきた。また、昨年まで四日市初中の非専従コーチとしても育成に尽力してきた。

 今年度から新たな形で朝鮮学校生徒と関わることになった金さんは、「小さな地域でもテセやヨンギを夢見てコリアンとしてサッカーを続けたい子どもたちはたくさんいる。在日がたくさんいる地域だけではなく、このような地域の子どもたちにも夢を持ってサッカーを続けられる環境を作っていくのが、大人たちの仕事だ」と話した。【四日市初中】

[朝鮮新報 2011.3.9]