top_rogo.gif (16396 bytes)

〈本の紹介〉 HOWS 報告と討論 日朝の青年学生は手をつなごう

「無償化」解決の手がかりに

 本書は、今年1月29日に東京・文京区のHOWSホールで開催された、HOWS(本郷文化フォーラムワーカーズスクール)公開講座「日朝の青年学生は手をつなごう−高校無償化からの朝鮮学校排除問題を手がかりに考える」にパネラーとして参加した朝鮮大学校と日本の大学生たちの報告と討論をまとめたもの。

 報告ではまず、朝鮮大学校学生たちが「高校無償化」制度から見る日本政府の在日朝鮮人に対する不当な差別政策を明らかにしていく。

 日本政府は、日本の植民地支配に対する謝罪をするどころか、誰もが当然与えられるべき教育の権利を奪い、あらゆる手段を用いて在日朝鮮人への弾圧を繰り返してきた。

 日本の大学生からも、まずは日本の、朝鮮を含め東アジア諸国への侵略の歴史、加害の立場であることについて日本人が知らなければならないとの声が上がった。いまだ日本社会にまん延している排外主義、人権侵害を払拭するためにも正しい歴史認識を持つこと、そして「日朝の青年学生は手をつなぎ」合わなくてはならないことが強調された。

 本書ではパネラーと発言者たちの間で、日本人のゆがんだ歴史認識を正し、これからの運動をどのように繰り広げていくべきかなど、活発に交わされた議論が収録されている。

 本書の売り上げは、東日本大震災で被害を受けた東北地方の朝鮮学校への義援金として使われる予定だ。(梨)

(HOWS、5冊で1、000円 TEL 03・5804・1656)

[朝鮮新報 2011.5.13]