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4月の春祭典 在日朝鮮人芸術団単独公演

涙、笑いで観客を魅了

 【平壌発=鄭茂憲】金日成主席生誕を祝う太陽節を迎え、第27回4月の春親善芸術祭典が12〜18日に市内の各劇場で行われた。祭典には中国、ロシア、キューバ、フランス、ドイツ、ベラルーシ、ウクライナ、ルーマニア、ブルガリアをはじめとする各国の歌手や演奏家らが参加。また金剛山歌劇団メンバーからなる在日朝鮮人芸術団、在中、在米、在ロの海外同胞たちの公演が行われ、各劇場は連日、市民たちでにぎわった。

全11演目を披露

群舞「大河」 [朝鮮中央通信=朝鮮通信]

舞踊「春香伝」 [朝鮮中央通信=朝鮮通信]

李華仙団員による独舞「高麗女武士」(左)、アンコールに応えて「うちのかみさん」を熱唱する李栄守団員 [朝鮮中央通信=朝鮮通信]

 金剛山歌劇団は平壌大劇場で12日に初公演を開いたのに続き、13日と17日には単独公演を行った。約1時間20分の単独公演では、舞踊を中心に全11演目が披露された。

 常に在日同胞に温かい慈しみを寄せた金日成主席への感謝の気持ちを表現した群舞や独舞、チャンセナプ独唱に、市民たちは胸を熱くしたという。

 友人とともに公演を観にきたリ・ウンスンさん(27、中区域在住)は、「主席への思いを美しく表現した演目は、すべて日本で生まれ育った芸術団メンバーによって奏でられたもの。在日同胞の清らかな気持ちに本当に感動した」と話した。

 同時に、彼女がもっとも印象に残る演目として挙げたのが、男声独唱だった。舞踊中心に編成された今回の演目の中で、唯一の歌唱演目となった「私の道」(出演・人民俳優・李栄守)は、どんなに苦しい状況にも決して負けることなく力強く生き抜こうとする在日同胞の心情を込めた歌だ。

 折りしも3月11日に発生した東日本大震災により、同胞たちも甚大な被害を被った。舞台スクリーンに津波が街を飲み込むシーンが映し出されると、観客席からはどよめきが起こった。その後、ギターを奏でる李さんの力強い歌声が響き渡ると、観客たちは在日同胞へ思いを馳せたという。

 前述のリさんは、「人民俳優として朝鮮で人気の高い李栄守さんの歌声を聞きながら、在日同胞たちが大震災の痛みを一日も早く乗り越えてほしいと思った」と語った。

 公演ではまた、「春香伝」や「仮面の舞」など民族情緒あふれる作品も披露された。舞踊手たちのユニークでコミカルな動きに、観客席からは笑いも起こった。

 キム・ウンギョンさん(27、西城区域在住)は、「『仮面の舞』はとてもユニークで見応えがあった。これまでテレビでは何度も金剛山歌劇団の公演を見てきたが、会場に足を運んだのは初めて。同胞たちの芸術レベルの高さに圧倒された」と話した。

[朝鮮新報 2011.4.20]