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「ウリ・トンポ(同胞)ウリ・トンネ(町・村)百話〜もう一つの神奈川史」 横浜・鶴見で出版を祝う会

 5日、神奈川県横浜市鶴見の中華料理店「翠華楼」で「ウリ・トンポ(同胞)ウリ・トンネ(町・村)百話〜もう一つの神奈川史」の出版を祝う会が、文芸同神奈川県支部と神奈川中高級学校連合同窓会の共催で開かれた。同著の著者である孫済河氏夫妻、総連神奈川県本部の呉載世委員長はじめ地域の同胞・友人ら約80人が出席した(写真)。

 在日本朝鮮人神奈川県体育協会の崔哲会長の司会で始まった会では、まず呉載世委員長がお祝いのスピーチに立ち、「総連は現在、22回全体大会のキーワード『革新と継承』を掲げて運動に取り組んでいる。そんな中で神奈川の総合的な同胞史ともいえる本書が出版されたことは意義深く、喜ばしいかぎりである。祖国と民族を何より大切にして生きてきた同胞たちの足跡を掘り起こした本書が、若い世代にも広く読まれ、その愛族愛国精神が脈々と引き継がれるよう願っている」と述べた。

 また、在日朝鮮人歴史研究所の呉圭祥副所長が、本書の特徴について講評し、「小冊子でありながら2千年という歴史と幅広い朝・日交流まで多岐にわたるテーマを満載した大作」だと称えたうえで、地域に住む同胞たちや日本市民たちも身近な問題として愛着を持って読むことができる好著だと指摘した。

 最後にお礼のあいさつを述べた孫氏は、「神奈川は他県に比べて歴史的にも朝鮮三国などとの縁が深くその遺跡も豊富だが、逆に併合以来、わが同胞たちの血と汗にまみれた不屈の闘いが刻まれてきた地でもある。その歴史を本書を通じて多くの同胞たちが学び、共有してほしい」と述べるとともに、「出版にあたり42人の同胞たちから聞き取りをしたのをはじめ、たくさんの人々の惜しみない協力を得たことに深く感謝したい」と語った。なお、会では、本書を読み、感動した日本市民から寄せられたお祝い金6万5千円が南武初級学校校長に送られた。(粉)

[朝鮮新報 2011.3.9]