〈information〉 今月21日、大阪学生会文化公演 |
「きっかけ」与えたい 今月21日に第15回大阪学生会文化公演「私たちが進む道〜踏み出そう、新しい一歩」が予定されている。
日本学校に通う中学1年生から高校3年生までの同胞生徒らが毎年行ってきた同公演。今年も多彩な演目が披露される予定だ。とくに演劇「踏み出そう、新たな一歩」は、李直子大阪学生会会長(写真)の一押し。内容は、同胞青年が日本社会で朝鮮人として生きることに葛藤しながらも、自分らしく生きていくため「新しい一歩」を踏み出していこうとするもの。「セリフや演技など、全身を使って思いを表現する演劇は、刺激的で見応えたっぷりになっている」と李会長。 現在、大阪学生会では公演を成功させるため、メンバーたちが毎日行われる練習に熱を入れている。なかには、2つの演目をかけもつ生徒もおり、学業などで時間の限られるなかで公演成功のため、ひたむきに励んでいるという。 これまで、朝鮮舞踊や歌などに日常で接する機会がほとんどなかった生徒たち。ここまで来るのは、決して簡単なことではない。 「何にも知らない状態から始めるから、練習はすごく大変。みんなの時間を合わせるのも一苦労。だけど、そうした民族文化に触れることのできる練習過程の一瞬一瞬が、自分たちの中の朝鮮人を実感させてくれる貴重な体験になっている」と李会長は話す。 年に1度行われる文化公演は、学生会最大のイベントであり年間活動の集大成ともいえる。一方で、李会長は「同時に、年間活動の始まりでもある」と話す。 「会場に訪れた日校生たちには、自分たちが堂々と朝鮮人として生きている姿を見せたい。それによって、彼らに学生会という『居場所』を知らせ、活動参加やそれぞれの中の目的意識を喚起する何らかのきっかけを与えたい」 学生会では現在、練習で忙しいなか、日校生のみならず朝高生や日本の友人らも会場に招待するため広く宣伝活動を展開している。
日時=3月21日(月)、クレオ大阪西部館ホール1F 開演13:00〜(開場12:30〜) [朝鮮新報 2011.3.9] |