top_rogo.gif (16396 bytes)

迎春公演に出演 在日朝鮮学生少年芸術団

同胞社会の明るい未来を表現

 【平壌発=文・姜イルク、写真・文光善】旧正月に際して3日、「学生少年たちの迎春公演」が平壌の万景台学生少年宮殿で行われた。在日朝鮮学生少年芸術団が出演し、慶祝の舞台をいっそう輝かせた。

 日本各地の朝鮮学校から選抜された90人の児童、生徒らで構成された芸術団は、同胞社会の温かな庭で育まれた民族教育の明るい現状を実際の学校生活を描きながら歌と舞踊、説話で表現した。在日朝鮮学生少年芸術団の公演は今年も観覧者の感動を呼び、温かい拍手に包まれた。65分間の迎春公演の模様は、同日午後9時半過ぎから朝鮮中央テレビで全国に放映された。

90人の心が一つに

喝采を浴びた在日朝鮮学生少年芸術団の舞台

 「学生少年たちの迎春公演」を、最高人民会議常任委員会の金永南委員長をはじめとする党と軍隊、国家の幹部ら、社会団体、省、中央機関の活動家、朝鮮人民軍将兵、教育・文化芸術など各部門関係者、功労者、平壌市民、海外同胞、そして朝鮮駐在の各国外交官と国際機構の代表らが観覧した。 総連中央の金淳赴ウ育局長、金剛山歌劇団の李龍秀団長を団長とする2.16慶祝在日本朝鮮人芸術団メンバーと迎春公演に出演する生徒らの母親たちで構成された訪問団なども観覧した。

 朝鮮では近年、国内の燃料と原料で鉄や化学繊維、化学肥料を生産できるシステムを構築するなど、金日成主席生誕100周年を迎える2012年に強盛大国の大門を開くための事業で大きな前進が遂げられている。

 合唱、人形劇、軽音楽、民族器楽など計18の演目で構成された迎春公演では、このような成果が随所に反映され、明るく希望に満ちた公演となった。

 15番目に登場した在日朝鮮学生少年芸術団による公演も、繁栄する祖国とともに在日朝鮮人運動の新たな全盛期が築かれつつある今日の姿を映し出すものになった。タイトルは「明るい未来へはばたく鳥たち」。朝鮮人としての誇りと未来への希望をもって朝鮮学校に通う自らの姿と日本の反動層の弾圧と差別に負けずに愛族愛国の伝統を引き継いでいく決意が描かれた。

 しかし、内容的にはこれまでの荒々しい曲調、鋭敏な動作ではなく、全般的に柔らかな印象をかもし出す楽観的な曲が中心となっていた。

 弾圧がなくなったわけではない。朝鮮学校だけを「高校無償化」の対象から除外するなど、民族教育に対する日本当局の差別政策はいっそう激化している。このことは、祖国人民に広く知れ渡っている。

 平壌外国語大学教授で博士のキル・クムソンさん(67)は、そのような環境の中でも不屈の心を育んだ次世代がしっかりと育っていることに感激しながら、「祖国とともに在日朝鮮人社会の明るい未来を確信した」と話した。

 芸術団は1月13日に平壌に到着して以来、午前と午後に行われるハードな練習スケジュールを消化してきた。当日も朝7時に宿泊先の平壌ホテルを出て、午後に行われる本番に備えた最終チェックを行った。

 公演を終えて控え室に戻った芸術団メンバーは、達成感いっぱいの表情で抱き合いながら公演の成功を喜んだ。子どもたちの顔は涙と笑みでくしゃくしゃになっていた。

 四国朝鮮初中級学校の鄭慶秀さん(中2)は、「今後の同胞社会を担っていくという新たな決意と、親にも負けないような細やかな気配りで世話をしてくれた祖国の人々への感謝の気持ちを表現したかった」としながら、公演の成功は90人の心が一つになった結果だと胸を張った。

 平壌ホテルに戻った芸術団メンバーは、1階ホールで待っていた従業員らの歓待を受け、同ホテルで行われた正月の祝賀宴に参加した。そして、美しい夜景が広がる市内を一周した。

 2月12日までの祖国滞在期間、市内見学や市内の学校との交流などが予定されている。

[朝鮮新報 2011.2.7]