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留学同京都文化コンサート 今につながる歴史

舞台では迫真の演技が披露された

 在日本朝鮮留学生同盟京都地方本部主催の文化コンサート「アリランの歌」が15日、京都市国際交流会館イベントホールで行われ、同胞ら200人以上が会場を埋めた。

 コンサートは、昨年に「韓国併合」100年を迎え、日本による植民地支配と朝鮮半島の分断という歴史の中で、民族の解放と統一のために闘ってきた在日1、2世の歩みを伝えたいという思いで企画された。また、次世代の担い手である3、4世が、民族と同胞社会の新しい未来を切り開いていこうという決意が込められている。

 約40人が出演したコンサートは、白宗元氏の著書「在日一世が語る 戦争と植民地の時代を生きて」を原作にした演劇に、民族打楽器演奏、重唱などを織り交ぜながら、塗炭の苦しみの中で生きてきた在日1世の歩みを描き、留学同誕生を含むそうした歴史が現在にも連綿とつながっていることを訴えた。

演劇だけでなく、民族打楽器演奏や歌も織り交ぜながらストーリーが展開された

 物語は、留学同で活動に励む同胞学生が、在日1世の証言集会に参加することによって、それまで漠然と理解していた自分たちの活動の意義を見つめなおすというもの。

 観覧した京都府青商会の金義広会長は、「学生たちのすばらしい公演に胸が打たれた。世代を超えてしっかりと受け継いでいく必要性を感じた。そして留学同がなぜ生まれたのかも知ることができた」と感想を述べながら、「彼らに負けないように、自分たちも青商会活動をいっそうがんばらなければという力をもらった」と話した。

「自分」を再確認

 留学同京都では昨年2月、留学同結成65周年を機に留学同の活動をテーマにした文化公演を開催。そこで「韓国併合」100年の歴史をあらためて見つめなそうという声が、学生たち自身からあがったという。そうして昨年6月にコンサートの開催が決まった。2度にわたり泊りがけの合宿も行い練習してきた。

会場には、多くの同胞たちが駆けつけた

 出演した学生らにとって、練習期間はたんに演技や公演のスキルアップだけでなく、「なぜこの公演をするのか」を自ら問い直す日々だったという。

 民族打楽器演奏などの文化公演の責任者を務めた李知純さん(京都外国語大学4年)は、日本学校で学び育った学生たちがいるなか、「これまで歴史と自分とをつなげることが難しかった」と話す。「この間、学習や討論にも力を入れた。自分たちの立ち位置を見つめなおす機会になった」。

 演劇の主人公を演じた朴仁久さん(京都大学3年)は「何を伝えるのか」を意識して舞台に上がったという。「当時の1世の生活を、僕が直接体験することはできないが、学び、演じる過程で、その歴史があったからこそ今の自分たちがいるんだということを再確認した」と語った。

 留学同京都の金賢一委員長はコンサートを通じて「観覧してくれた人たちにも、留学同の意義が伝わったと思う。そして学生たちにとっても、次の活動につながるものになった」と振り返った。

 コンサート後には、留学同京都65周年および留学同京都OB・OG会結成35周年記念祝賀宴が行われた。(鄭茂憲)

[朝鮮新報 2011.1.18]