朝鮮女性の美意識、鮮やかに

色鮮やかに展示された美術作品

　第27回在日朝鮮女性美術展「コスモス会美術展」が昨年12月21〜25日にかながわ県民センターで行われた。

　会場には５日間の間に、出展者の絵画仲間や知人、同胞、日本市民、学生ら約300人が訪れた。

　場内の壁に飾られたテラコッタ（粘土の焼き物）、水彩画、油絵、パステル画など35点の作品が色鮮やかに並び、観る人たちの心を癒していた。

　文芸同神奈川支部美術部数人で立ち上げた同美術展は27年間とぎれることなく毎年開かれており、技術の有無やジャンルをほとんど問わず、在日の多くの女性美術愛好家が同美術展に参加してきた。

　はじめて観にくる人たちは「朝鮮女性はこんな絵を描くのか」と感心する人が多く、毎年訪れる人にとっては、朝鮮民族の感性が息づく作品として定評を呼ぶ絵画展となっている。

　出品者のほとんどが、仕事や家事の合間をぬって作品を仕上げてきた。会場に足を運んだある日本の画家は、「セミプロとは思えないほど技術が高い」と評価したことも。

　同会責任者の金ヘンジさんは、「30回目に向けて参加者をもっと増やし、あらゆる作品が出展される、華やかな展示会になるようこれからも頑張っていきたい」と話した。

　今年６月には同会場で第28回コスモス会美術展が開かれる予定。（尹梨奈）

［朝鮮新報 2011.1.12］