相次ぐ総連本部、支部訪問団 祖国の姿に大きな活力 |
【平壌発=鄭茂憲】4月から5月にかけて、総連の各本部、支部単位の祖国訪問団が相次いだ。本部単位では埼玉(4月30日〜5月5日)が、支部単位では東京・荒川(4月8〜19日)が、それぞれ今年初めて祖国を訪問。また在日本朝鮮民主女性同盟顧問代表団(4月12〜26日)、在日本朝鮮青年同盟代表団(4月30日〜5月7日)など、多数の在日同胞が祖国の息吹に触れた。
50周年行事に拍車
埼玉同胞訪問団は2日、埼玉朝鮮初中級学校の姉妹校である平壌セゴリ中学校を訪れた。今年、埼玉初中は創立50周年を迎え、祖国訪問団もその記念行事の一環として組織された。 一行は生徒たちの熱烈な歓迎を受けた後、教職員との交流を行った。 同校のキム・スンヒ校長(50)は、創立50周年を祝うと同時に埼玉初中が今年、初級部新入生を31人受け入れて生徒数を250人台に増やす成果を挙げたことに触れながら、「姉妹校として誇りに思う」と喜んだ。 交流の席では、朝鮮学校で子どもたちがどのように学んでいるのかという話が飛び交った。 同校教員のパク・ヨンスクさん(50)は、「半世紀にわたって日本で朝鮮学校を守り続けることは大変だったはず。でも、このような同胞たちがいる限り、民族教育はこれからもしっかりと受け継がれていくのだと確信した」と述べた。 埼玉初中教員の朴麗愛さん(30)は、セゴリ中学校の教員たちから大きな刺激を受けたと話す。 「とても立派な学校だった。教育者として、今後も教育の質を高め続けなければとあらためて感じた」という朴さんは、来年も多くの新入生を受け入れられるようがんばりたいと語った。 埼玉県本部では10月に開催する同胞大祝典まで、分会対抗ソフトボール大会やゴルフコンペなど50周年記念行事を継続的に行っていく予定だ。 今回の訪問団団長を務め50周年記念行事実行委委員長でもある県商工会の黄雲海会長(57)は、祖国訪問を新たなきっかけにして、これから続く記念行事に多くの同胞を集め、県内同胞社会に活気を呼び起こすために奔走していきたいと決意していた。
発展を実感
今年、祖国を訪れた多くの同胞たちが、金日成主席生誕100周年を1年後に控え、着実に発展している姿に力を得たという。 3年ぶりに訪問したという荒川訪問団メンバーの金玉喜さん(75)は、「女性たちの服装が本当にきれいになっていた。それは国が発展している証だと思う。親せきたちの話を聞いても、そう感じた」と話した。 毎年訪問しているという李浪子さん(73)は、「平壌靴下工場を参観して、朝鮮で生産されている製品の質がとても高くなっていることに驚いた。年々軽工業が発展を遂げていると実感した」。 一方、女性同盟顧問代表団の金清子さん(68、神奈川県中北支部顧問)は、「夜もきれいにライトアップされているし、住宅建設も急ピッチで進められている。市民たちも安心して暮らしているように見えた」と語った。 朝青代表団メンバーの全貴哉さん(26、朝青愛知・名東支部)は、「目に見えて経済成長が進んでいることが、数年ぶりに訪れとても印象的だった。政治、経済、文化などすべてにおいて自分たちの力で発展させているんだと実感した」と笑顔を見せた。 [朝鮮新報 2011.5.13] |