〈今月の金正日総書記−4月−〉 北部で8日間の経済視察 |
経済視察の報道は、金日成主席生誕(15日)99周年を控えた6〜8日の3日間、朝鮮人民軍創建(25日)79周年を控えた20〜24日の5日間、計8日間伝えられた。すべて慈江道や咸鏡北道など朝鮮北部にある工場、企業所だった。主席生誕、軍創建の祝日に際しては、朝鮮人民軍第10215軍部隊芸術宣伝隊、功勲国家合唱団の公演をそれぞれ鑑賞した。 また、3月末に東日本大震災被災同胞に見舞金を送ったのに続き、今年も主席生誕日に際して巨額の教育援助費と奨学金を送った。 慈江道が先端分野でも
6〜8日に伝えられた現地指導の対象は、慈江道製錬所、鴨緑江タイヤ工場、江界トラクター総合工場、江界高麗薬工場、2月製鋼総合企業所、慈江機械工場、2・8機械総合工場の7単位で、すべて慈江道内にある。朝鮮労働党中央軍事委員会の金正恩副委員長がすべて同行した。 報道を伝えた朝鮮中央通信は、これらの工場、企業所について「生産を高い水準で正常化している」などと紹介している。 同通信によると、慈江道製錬所では、硫酸生産工程と液体酸素生産工程を新たに確立し、2年間で非鉄金属の生産を2・4倍に引き上げ、製品の質を画期的に高め、原単位消費基準を大幅に下げた。 鴨緑江タイヤ工場では、10余種のタイヤを新たに開発し、煕川発電所(慈江道)建設場、平壌市10万世帯住宅建設場などに供給。2月製鋼総合企業所では、国内の原料と燃料による「チュチェ鉄」生産システムが確立され、慈江機械工場では、数年間で工場のCNC化を実現して多くの原料と資材を節約しながらも、生産を画期的に増やして製品の質を高めるなどの成果を収めた。 1990年代の経済的困難の時期、山間地帯がほとんどの慈江道は気候や食料など他の道より条件は悪かったが、人民は、のちに「江界精神」と呼ばれる不屈の精神と気概で電気を起こし、工場を稼動させた。 総書記は慈江道に対する今回の現地指導を終えながら、あれほど困難であった苦難の行軍、強行軍の時期に社会主義守護戦で前衛の役割を果たした慈江道の労働者階級が、こんにちは最先端突破戦でも先鋒に立っているとたたえた。そして、強盛大国の大門の開かれる最後の勝利のその日まで総攻勢を絶え間なく掛け、金日成主席の強盛大国建設の念願を必ず実現しようと呼び掛けた。 国内有数の製鉄所で 20〜24日の報道によると、咸鏡北道の金策製鉄連合企業所(金鉄)、輸城川総合食料工場、羅津造船所、城津製鋼連合企業所(城鋼)、両江道の恵山青年鉱山、咸鏡南道の竜城機械連合企業所を現地指導した。 金鉄、城鋼は国内有数の製鉄、製鋼所で、総書記は近年幾度も訪れている。 金鉄に対する現地指導は昨年12月以来4カ月ぶり。 金鉄では、昨年よりも高い月別鉄生産計画を超過遂行し、チュチェ鉄溶鉱炉と円弧式(湾曲型)連続造塊機、3号加熱炉をはじめ主要生産工程をCNC化することで、原単位消費基準をはるかに減らし、しかも生産を飛躍的に増やせる確固たる土台をもたらした。 総書記は、金鉄が昨年は朝鮮式溶鉱炉による「チュチェ鉄」生産システムを完成し、今年は他国に依存していた重油鋼片生産システムに終止符を打ち、朝鮮の燃料に基づく新しい鋼片生産システムを確立したと述べ、金属工業の主体化、現代化を実現する上で大きく寄与した金鉄と関連部門の活動家と労働者、技術者に感謝を送った。 また、金鉄に提起される最も重要な課題は、「チュチェ鉄」生産の規模を拡大してCNC化の目標を繰り上げて果たし、熱間圧延だけでなく冷間圧延工程も朝鮮式に稼動させて人民経済の各部門で求められる鉄鋼材を種類別、規格別に円滑に送ることだと述べた。 一方、城鋼は2009年、金鉄よりも先に「チュチェ鉄」生産システムを完成させた。2009年9月に続いて同年12月に訪れた総書記は、現地でこれを確認した。 その間城鋼では、酸素溶融炉1基と垂直酸化焙焼球団鉱炉をはじめ多くの対象を新設し、生産工程に対する技術更新を力強く推し進め、鋼鉄の生産を大幅に増やし、「その質をはるかに高める驚くべき成果」(朝鮮中央通信)を収めた。 金正日総書記は、「チュチェ鉄」の生産を高い水準で正常化していることに大きな満足の意を表した。金正日総書記は、製鋼工業を発展させることは経済強国の建設で実に重要な意義を持つと述べ、課題を提示。鋼鉄の生産を増やすためには既存の「チュチェ鉄」生産能力を最大限発揮させると同時に、新たな能力造成のための目標をより高く大きなスケールで定めて、その事業を粘り強く行わなければならないと指摘した。 そして、飛躍的に発展するわれわれの工業は良質の鉄鋼材をさらに多く求めていると述べ、鋼材の質をより高めるためには先進技術を積極的に取り入れて生産者の技術・技能水準を絶えず高めなければならないと指摘した。 総書記は城鋼でも、主席生誕100周年を民族最大の祝日、人類史的大慶事として迎えようとあらためて呼びかけている。(姜イルク) [朝鮮新報 2011.5.6] |