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赤十字副委員長、住民抑留問題で31人全員の送還求める

 【平壌発=姜イルク】南朝鮮に抑留されている北側住民の送還問題と関連し、朝鮮赤十字会中央委員会の崔成益副委員長が8日、本紙記者のインタビューに応じた。崔副委員長は、南当局に対して北側住民 31人全員の送還を「最後まで要求し、すべての措置を取る」と語った。

 崔副委員長は、4人の「帰順意思」を確認したとする南当局に対して、「人の運命を篭絡」し、尊厳を侵害する非人道的で犯罪的行為だと指摘。また1カ月もの間抑留し、「回遊と圧迫」で「帰順」を強要したと非難した。

 そのうえで北側住民の抑留は「離散家族を作り、彼らに苦痛を強要する反人倫的行為」であり、「北南和解と協力に反対し、北南関係をより悪化させようとする意図的な反民族的行為だ」と糾弾した。

 崔副委員長は、4人と北側家族との対面を南側が拒否している問題に触れながら、「自ら『帰順意思』を明らかにしたならば、なぜ当事者たちとの対面すらさせないのか。これがすでに今回の事件が、謀略であり拉致であることを物語っている」と強調した。

 2月5日に北側住民31人を乗せた漁船が朝鮮西海で漂流。南当局は北側の送還要求に応じず、約1カ月「調査」を続けていた。

 当初は全員に「帰順意思」がないとされていたが、3月3日に統一部が4人の「帰順意思」を確認したと発表。北側は、朝鮮赤十字会中央委員会などを通じ、31人全員の送還を求めている。

[朝鮮新報 2011.3.11]