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朝鮮外務省代弁人が談話 「対話にも対決にも準備」

 米軍と南朝鮮軍が2月28日から大規模合同軍事演習キー・リゾルブ、フォール・イーグルを実施したことを受け、朝鮮外務省スポークスマンが1日、談話を発表した。

 談話では軍事演習が「米国の北侵戦争演習であり、われわれに対する核先制攻撃を狙った作戦計画にそって米国のぼう大な核攻撃手段が導入された核戦争演習」だと主張。そのうえで「正当防衛のための物理的対応が不可避」になり、ようやくもたらされた対話と緊張緩和の機会が失われつつあるとしながら、北側は「対話にも対決にも準備ができている」と強調した。

 談話は、朝鮮の平和的発展を各方面から妨害し、制度を武力で制圧しようとする米国の敵対視政策に変化がないことが実証され、朝鮮の「急変事態」に対応するとした演習の目的と性格からしても「挑発中の挑発」だと指摘した。

 また、米国が南をけしかけ朝鮮半島の緊張を激化させることで、それを口実に米、日、南の軍事同盟を完成させ、東アジアに対する軍事的覇権を確立しようとしていると言及した。そして、互いが挑発行為をやめ、対話と協議を通じて信頼を築こうという朝鮮の提案に軍事的挑発で応えた米国と南当局が対話への「誠実な対応」を求めるのは言語道断であり、偽善であると断罪した。

 朝鮮は今年に入り南側に対し対話再開に向けた積極的な提案を続け、関係各国もそれに支持を表明していた。談話は、対話の流れを遮断し、大規模な北侵戦争演習を開始した米国の強権的な措置に「わが軍隊と人民はこみあげる怒りを禁じえない」と糾弾した。

 一方、2月27日に朝鮮人民軍板門店代表部が声明を発表し、朝鮮人民軍の原則的立場を明らかにした。

 声明では、▼合同軍事演習が朝鮮の「急変事態」を狙い、体制「崩壊」を目的にしていると公言している以上、南に対する米国の軍事的占領と南当局の反民族的な統治体制を全面的に崩壊させるための総攻勢に入る▼朝鮮人民軍は侵略者の無謀な挑発にいつでも正義の全面戦で対応する▼侵略者の核恐喝には朝鮮式の核抑止力で、ミサイル威嚇には朝鮮式のミサイル攻撃戦で立ち向かうと指摘した。

 声明は、緊張緩和は変わらぬ志向であり要求だとしながらも、朝鮮の幅広い対話と協議の提案に軍事行動で応えた以上、断固たる軍事的対応措置を講じると強調した。

[朝鮮新報 2011.3.4]